10月5日(太平洋夏時間)、Adobe SystemsはFlash Playerの最新版となる「Adobe Flash Player 10.1」を発表した。米国カリフォルニア州ロサンゼルスで5日から7日にわたって開催された「Adobe MAX 2009」でのこと。モバイル機器とPCに対応した初のバージョンということもあり、同イベントの参加者の間でも反響が大きかった。本稿では、今回明らかになったFlash Player 10.1の新機能について紹介する。
まずFlash Player 10.1の位置づけだが、デスクトップPCから携帯電話などのモバイル機器、そしてテレビなどのある程度以上のリソースを持った家電機器などがそのターゲットとなる。これまではFlash PlayerがカバーするのはデスクトップPC環境までであり、モバイルや組込みの分野はFlash Liteでサポートしていた。したがって携帯電話などでもFLash LiteによってFlashコンテンツを扱うことができたが、現行のFlash Lite 3はFlash Player 8をベースに作られており、Flash Player 10とは仕様の異なる部分が多く、特にActionScriptについては大幅なコードの変更を迫られることになる。
一方で10.1からはモバイル機器までがカバー範囲となるため、PC向けのものとまったく同じFlashコンテンツが、携帯電話などの端末でもそのまま利用できるようになる。これがFlasg Player 10.1の最大の特徴と言える。一方で組込み機器などについては、今後もFlash Lite系のランタイムでサポートしていくとのことである。