さて、Flash Player 10.1ではついモバイル端末への対応ばかりに目が行ってしまいがちだが、その一方でリッチメディアへの対応が大幅に向上していること見逃してはいけない点である。この分野では次のような機能が新たにサポートされる。
- HTTPストリーミングのサポート
- コンテンツ保護のサポート
- peer-assistedネットワーキングのサポート
- 動的ストリーミング機能の拡張
- スマートな再接続
- スマートなシーク
- マイク機能の向上
これまでFlash Playerではコンテンツの配信方法としてRTMP(Real Time Messaging Protocol)によるストリーミングとプログレッシブダウンロードをサポートしていたが、10.1では新たにHTTPストリーミングがサポートされるようになる。これによってFlashコンテンツの利用範囲がさらに広まることが期待できる。
コンテンツ保護とは、いわゆるDRM(Digital Rights Management)のことである。「Adobe Flash Access」(もとはAdobe Flash Media Rights Management Serverと呼ばれていたコンテンツ保護のための製品)を使用することによって、配信方法に依存しないファイルベースのデジタル保護が利用できるという。
このように、Flash Player 10.1はバージョン番号だけ見ればマイナーアップデートではあるが、その中身は大幅に拡張されている。気になるリリース時期だが、Windows、Mac OS X、Linux、Palmo WebOS、Windows Mobileに対応したベータ版が今年中に、追ってAndroidおよびSymbian OSに対応したバージョンが公開される予定とのこと。そして最終リリースは2010年前半ということになっている。
モバイル機器向けの配布方法としては、システムアップデート、on-deviceカタログによるダウンロード、ブラウザよにるダウンロードなどに対応していく予定とのことである。