XDR2のデモをIDFにて公開予定

Ching氏はDDRメモリ技術に続いてXDR/XDR2のメモリ技術に関しても説明を行った。XDRはプレイステーション 3にも搭載されるなどの実績を持っており、XDR2はより高いデータ転送レートに対応するために開発が行われている段階だが、2009年9月22日~24日まで米カリフォルニア州サンフランシスコにて開催される「Intel Developer Forum(IDF)2009」にて試作コントローラチップ「Bi-Model XIO1/2」(TSMCの40nmプロセスを採用)とエルピーダメモリの1Gビット XDR DRAMを組み合わせたデモを公開するとしている。

XDR/XDR2の概要

XDRの対応データ転送レートは3.2Gbps~7.2Gbpsで、それ以上はXDR2がカバーすることとなるが、「すでに実証実験の段階で10Gbpsを超すデータを出しており、6.4Gbpsから12.8Gbpsまでのサポートが見えてきている」(同)とする。

GDDR5との対比図(GDDR5コントローラと同じ電力消費であれば2倍のスループットを出せるという)

コントローラチップはXDRとXDR2をシームレスに切り替えることが可能

また、同コントローラはXDR/XDR2双方をモード変更でサポートすることが可能であり、「このまま行けば、XDR2で16Gbpsまでサポートできる可能性もある」(同)とする。

XDR2に用いられた技術の多くがTerabyte Bandwith Initiativeの成果によるものとなっている

なお、IDF 2009にて公開されるデモについてChing氏は、「実物を展示することでパフォーマンスが向上していながら、消費電力が低減されていることが理解してもらえるはず。XDRはアプリケーションにより必要とされるパフォーマンスが異なっても、それに応じることができるメモリ。今後の動向に期待してもらいたい」とコメントしており、開発を進めメモリベンダへの早期のライセンスをしたいとの構えを示した。

XDRメモリコントローラとエルピーダメモリの1GビットXDR DRAMを組み合わせた構成