Texas Instruments(TI)の日本法人である日本テキサス・インスツルメンツは7月27日、電力制御用FET内蔵の出力電流10Aの同期整流降圧型コンバータ「TPS51315」を発表した。すでに5mm×7mmの40ピンQFNパッケージで量産出荷を開始しており、1,000個受注時の単価は3.80ドル(参考価格)となっている。

同製品は、3V~14Vの入力電圧範囲、および0.75V~5.5Vの出力電圧範囲を提供しており、3.3/5/12Vの電源システムに対応し、DSP、FPGA、ASIC、I/OおよびDDRメモリコアなど、さまざまなデバイスに電源を供給可能な柔軟性を確保している。

また、電力制御用のパワーMOSFETを集積していることから、出力電流10A時に91%を超す電力変換効率を実現しているほか、高速の過渡応答特性を持つと同時に、同等のデバイスと比較して、必要な外付け出力コンデンサ数を32%低減できる「D-CA Mode」制御方式を搭載した1MHzのDC/DCスイッチング・コンバータにより、負荷の過渡ステップ変動に対し100ns未満の応答特性を、従来と比べ少ない部品点数で実現することが可能だ。

さらに、軽負荷制御方式は「Eco-mode」と呼ぶ「auto-skip」と強制PWMモードを選択可能であることから軽負荷時に高い電力変換効率を実現することができる。