いいことずくめのように見えるブレードサーバですが、ここでは、導入に際して注意すべき点についてお伝えします。

設置場所によっては制限があることも

ブレードサーバを設置する主な場所は、サーバルームやデータセンターなどのラックになると思います。ですから、設置の際には以下の点に注意しておく必要があります。

ラックで利用できる電源(AC100V/200V)

ブレードサーバは、高密度にサーバを搭載するように設計されています。そのため、より多くのサーバが搭載できるように、電源はAC200Vのものが多いということがあります。

日本ではAC100Vを使っている施設が多いため、設置場所にAC200Vの電源の用意がないこともあります。この点は導入前にあらかじめ確認が必要です。また、AC200Vが使えるサーバルームやデータセンターでも、電源の本数が限られていることがあり、すでに使われていると利用できないこともあります。ですから、実際に使用できる電源数も確認しておいた方がいいでしょう。

最近は100Vで動作するブレードサーバが増えていますが、100Vの場合は、200Vと比較して電力供給容量が不足するため、利用可能な構成に制限(搭載できるサーバ数が少ないなど)があるので注意が必要です。

床やフリーアクセス、ラックの耐床荷重

設置場所の床やその上にあるフリーアクセス、ラックの耐床荷重はあらかじめ調べておいてください。最新設備を備えた一部のデータセンターは、1平方メートル(1ラック)あたり1,000kg以上のフロア床(スラブと表現する場合もあります)の耐床荷重を実現しているところもありますが、300k~500kg以下となっていることも少なくありません。

サーバブレードをフル搭載したシャーシーは150kg以上になることがあり、耐床荷重が300kgの場合は2台(最悪1台)しか搭載できないことがあります。

同様に、フリーアクセスやラックの耐床荷重により、搭載できるサーバ数に制約が出てくることがありますので、こちらもあらかじめ確認しておくべきです。