Windows Home Serverでは、ホームコンピュータ(クライアント)をバックアップ、復元する機能を持ちます。ホームコンピュータのスリープ(スタンバイ)を解除して自動バックアップする機能を持つため、ホームコンピュータをスリープ状態にしておけば、夜中に効率的にバックアップすることもできます。

バックアップはホームコンピュータのHDをブロック単位で丸ごとバックアップするため、ファイル単位の復元だけでなく、ベアメタル復元も可能です。ベアメタル復元とは、OSがインストールされていない状態のPCに完全な復元を実行することです. さらに秀逸なのは、既定の設定で1日ごとの日次バックアップを3日分、週ごとの週次バックアップを3週分、月ごとの月次バックアップを3カ月分、合計9セットのバックアップを自動的に保存するため、さまざまなリストアケースに対応できます。

最大10台のホームコンピュータをそれぞれ9セットバックアップするとなると、かなりの大容量HDが必要に思えますが、同じファイルが複数存在した場合、実体は1つだけ保存して他は実体からのリンクにするなど、バックアップデータを効率化しているため、驚くほどコンパクトにバックアップを保存します。

手動バックアップ

手動でバックアップするには、ホームコンピュータでWindows Home Serverトレイアプリケーションのメニューを使用するか、Windows Home Serverコンソールで、サーバ側から実行します。

トレイアプリケーションアイコンを右クリックし、[バックアップする]メニューをクリック

Windows Home Serverコンソールにログオンし、[コンピュータとバックアップ]ボタンをクリックし、コンピュータ名を右クリックして[バックアップする]をクリック

既定の設定ではコンピュータ全体をバックアップしますが、前の画面で、バックアップするコンピュータをクリックしてから[バックアップの構成]ボタンをクリックすると、バックアップするドライブやフォルダなどを取捨選択できます。

自動バックアップ

自動バックアップを設定するには、Windows Home Serverコンソールにログオンし、[設定]ボタンをクリックし、「Windows Home Serverの設定」ウィンドウの[バックアップ]ボタンをクリックします。

自動バックアップのスケジュール、保存するバックアップの数などを設定

バックアップの管理

Windows Home Serverコンソールの[コンピュータとバックアップ]画面で、バックアップデータを管理するコンピュータをダブルクリックして開きます。すると、それぞれのバックアップについて、自動保存(3世代より古いバックアップを自動消去)、保持(手動でクリーンアップするまで保存)、クリーンアップ(次回バックアップ時に削除)などを設定できます。

バックアップの管理

ベアメタル復元(リストア)

Windows Home Server環境では、ホームコンピュータの復元も簡単です。Windows Home Serverに付属の「ホームコンピュータリストアCD」を使ってホームコンピュータを起動します。ホームコンピュータリストアCDはリストアプログラムを起動し、Windows Home Serverと接続してホームコンピュータを復元します。

ホームコンピュータリストアCDを起動し、Windows Home Serverにログオンして復元するコンピュータ名を選択するだけ

ファイル単位の復元

特定のファイルだけを復元するためには、ホームコンピュータにログオンして、Windows Home Serverコンソールにログオンする必要があります。[コンピュータとバックアップ]でホームコンピュータをダブルクリックして、「バックアップの表示」ウィンドウを開きます。さらに、「バックアップの表示」ウィンドウで[開く]ボタンをクリックします。初めて実行するときには、クライアントプログラムのインストールを行います。

ファイルを復元する対象コンピュータ名をダブルクリックし、対象バックアップをダブルクリックし、[開く]ボタンをクリックし、対象ドライブを選択して[開く]ボタンをクリック

バックアップ内のフォルダ/ファイルを開くので、復元したいフォルダやファイルを、復元したい場所(デスクトップやフォルダ)にドラッグ