年頭ご挨拶

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。旧年中は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。

昨年は、レッドハットにとって企業・官公庁におけるオープンソースの利用がこれまで以上に普及してきたことを実感できた年でした。レッドハットの売上の伸びはワールドワイドで年率増30%近くまで達する中、日本法人はそれ以上の実績を達成し、Red Hat Networkで繋がれた直接コンタクトを持つ顧客数は1万社近くまでになりました。また、お客様へのソリューション対応やサポート力の向上を図るために日本法人の人員を70%増員しました。JBossミドルウエア事業部門も強化し、Linux OSから SOA・ミドルウェア、そしてそのマネージメントまでをカバーできる包括的なオープンソース製品ポートフォリオが整い、より多くのお客様のオープンソースへの移行・TCO(トータルコスト)の低減を支援できました。我々は、実際の商談を通じ、世界不況が進む現状下、企業・官公庁のIT投資はより抑制傾向へと進んでいること、生き残りを掛けた企業の競争力向上を支える徹底したコスト低減に向けたオープンソースソフトウエアによるITシステム構築への需要が、加速度的に拡大し始めたことを実感しています。

当社は、2009年もさらなるビジネスの成長とオープンソースソフトウエアに基づくソリューションの浸透を目指すべく、引き続きLinux製品「Red Hat Enterprise Linux」とミドルウェア製品「JBoss Enterprise Middleware」を事業の柱として製品ラインアップの拡充と人員増強による営業・サポートサービス体制強化、技術力向上を図り、社員一同、お客様のビジネス拡大と徹底したコスト削減に貢献する提案に努めてまいります。

昨年注目を集めたクラウドコンピューティングや仮想化技術が、本年はさらに普及が進むと予測されています。Linux OS製品においては、40年続いたメインフレーム・UNIX中心の独自仕様OSからオープンソースソフトウエアへ向かう日本のIT業界のパラダイムシフトがいよいよ始まります。弊社では、システムダウンが許されないような社会インフラレベルの基幹系対応をはじめ、クラウドや仮想化技術・メッセージング・リアルタイムなどの機能を大幅に付加ないし改善したオープンソースのOSを提供します。一方、変化の激しい時代に企業が生き残るには柔軟で俊敏なアプリケーション構築が不可欠になり、変化に強いシステム構築が可能なSOA(サービス指向アーキテクチャ)が今後ますます重要になると考えています。この分野でも210万円から実現できるSOAソリューションを提供し日本のソフトウェア市場に革命的な進歩と企業競争力をもたらし、日本IT市場及び経済の復興に貢献してゆきます。

本年は、1999年にレッドハット日本法人が設立されてからちょうど10年の節目の年にあたり、世界を代表するオープンソースソフトウエア・カンパニーとして、さらにお客様視点での製品・サービスの向上に努めます。特にお客様サポートについては、本日1月5日からLinux OS製品の標準サポート時間を従来より4時間延長して平日9時から21時に拡張いたします。同時に、オフィスフロアも増床し、グローバルサポート部門を10名体制から20名体制に増員し、より複雑化するお客様のサポートのニーズに対応します。今年のレッドハットにぜひご期待ください。

本年もより一層のご高配を賜りますよう、お願い申し上げます。

レッドハット株式会社
代表取締役社長 廣川裕司

>> [11]東芝ソリューションズ

>> 掲載企業一覧(目次ページ)