NetBeansにはもともと非常に使い勝手の良いGUIビルダが搭載されており、Swingアプリケーションを容易に開発することができる。NetBeans 6.0ではコンポーネントパレットがカテゴリごとに表示されるようになっているなど、細部の使い勝手がさらに向上している。

図8 GUIビルダ

NetBeans 6.0ではさらに、Java SE 7で提供される予定のJSR-296 Swing Application FrameworkやJSR-295 Beans Bindingに対応するようになった。

Swing Application Frameworkは、アプリケーションのライフサイクルや、メッセージイメージなどのリソース、アクションの管理といったGUIアプリケーションを開発する上で必要となる共通的な機能を提供するフレームワークだ。また、Beans BindingはJavaBeanのプロパティどうしをバインドするためのAPIだ。Java SE 7が登場するのはもう少し先のことになるが、いまからNetBeansで予習しておくのもいいだろう。

このほかにも、NetBeans 6.0にはJPAを使用してデータベースと連携するGUIアプリケーションを開発する機能が組み込まれている。GUIコンポーネントのパレットにJPA関連のアイテムが用意されているほか、ウィザードで単一のテーブルを対象としたマスター/ディテール型のCRUDアプリケーションを生成することが可能だ。

図9 自動生成したCRUDアプリケーション

自動生成されたアプリケーションはSwing Application Framework、Beans Binding、JPAを利用して構築されているため、これらのフレームワーク/APIの利用例としても参考になるはずだ。