今回は、富裕層の皆さんに「富裕層があえてブランドロゴを避ける理由」を聞いてみました。では、さっそく解説します。
今日のテーマは、「富裕層があえてブランドロゴを避ける理由」です。
胸元などにブランド名やロゴマークがドーンと大きく配置されたTシャツ「ロゴドンTシャツ」が一時期話題になりましたね。ロゴドンTシャツといえば、グッチやバレンシアガといった高級ハイブランドから、ナイキなどのスポーツ、シュプリームなどのストリート系までそのバリエーションは幅広いものですが、最近はちょっと見かけない気もします。
今回は、富裕層の皆さんに「富裕層があえてブランドロゴを避ける理由」を聞いてみました。では、さっそく解説します。
1.「富の誇示」を避けたい
ブランドのロゴが入っている商品は、見る人が見ればおおよその価格までわかってしまうもの。周囲に不要な嫉妬や劣等感を抱かせず、円滑な関係を築くため、あえてブランドロゴが入っていない商品を選ぶお金持ちは少なくありません。
芸能人や著名人がプライベートで身に着けている高級ブランドのアイテムを指して「成金趣味」と意地悪なこと言う人がいまだに多いですものね。
とあるお金持ちは「穏やかに、静かに、目立たずに暮らしたいのでブランドのロゴが入ったものは買わない」と言っていました。お金持ちほど、周囲の人たちの嫉妬心や劣等感を刺激しないよう気を付けて暮らしているのかもしれません。
2.リスクの回避
ひと目で高級品とわかる服を着ていると、犯罪や盗難のターゲットになるリスクが高まります。特に海外や治安の悪いエリアでは、このリスクが跳ね上がりますよね。
そのため、彼らは海外旅行をする際は、高級時計をアップルウォッチに替えたり、宝飾品は身に着けないなど対策を徹底しています。
3.品質へのこだわり
お金持ちの中には、派手なロゴよりも、カシミアやシルクといった最高級の素材感や、職人による仕立て(縫製)の美しさを重視する方も。
また、ロゴがなくても、生地の質感や独特のカッティングで「同じ基準を持つ富裕層」にはどこのブランドか分かります。大衆には気づかれず、同じステータスを持つ仲間内だけで価値を共有することに喜びを見出しているお金持ちもいるようです。
4.流行に左右されない普遍性
ファッション界はトレンドの移り変わりが激しく、ロゴ入りのTシャツなどは、すぐに「古いデザイン」になってしまいます。一方で、上質でシンプルな洋服は、10年、20年先も長く愛用できますよね。
ひとつの製品を長く愛用したいと考えるお金持ちは、流行に左右されないアイテムを好みます。
5.他人と被りたくない
ロゴが目立つ商品は、そのブランドを象徴するアイテムとして広く展開されることも多く、人と被りやすいと感じる人もいます。お金持ちの中には、街で自分と同じロゴを着ている人を見かけた際に、その服の「希少価値」が消えた、と感じる方も。
実際に、とあるお金持ちは「人と被りたくないから、そもそもロゴ入りの商品は選びません」と言っていました。
本当に特別なものを求める人は、既製品ではなく、自分の体型に合わせたビスポーク(仕立て服)や、流通数が極めて少ない限定品を選びます。
富裕層が選ぶ「ノーロゴ」の代表的ブランドとは
世界のビリオネアやエグゼクティブに愛される、ロゴを一切出さない最高峰ブランドがあります。では、さっそくご紹介します。
・Loro Piana(ロロ・ピアーナ)
ロロ・ピアーナは、1924年に北イタリアで設立された、世界最高峰の高級カシミヤ・最高級ウールを取り扱うテキスタイルメーカーです。その製品には、中国北部やモンゴルの小ヤギから採れる極めて希少な「ベビーカシミヤ」などが使用されており、「クワイエット・ラグジュアリー(控えめな贅沢)」の代表格として世界中で愛されています。
・Brunello Cucinelli(ブルネロ クチネリ)
ブルネロ クチネリは、1978年にイタリア・ウンブリア州で設立された、世界最高峰の高級カシミヤウェアを中心とするイタリアのグローバル・ラグジュアリーブランドです。それまで地味な色合いが主流だった高級カシミヤの世界に、鮮やかなカラー染めを取り入れたことで一躍有名になりました。
・Valextra(ヴァレクストラ)
ヴァレクストラは、1937年にイタリア・ミラノで設立された、世界最高峰のラグジュアリー・レザーグッズ(革製品)ブランドです。装飾やロゴを排除し、グラフィカルで建築的な直線・曲線のみで構成されたミニマルなデザインが特徴です。
あえて「ひと目でわかる高級品」のみを身に着けるお金持ちも
こういった記事では「本当のお金持ちはハイブランド品は身に着けずユニクロを好む」「派手な格好をしているお金持ちは本当のお金持ちじゃない」といった文脈が好まれがちですが、私はそのようなものには懐疑的といいますか、華やかなファッションを堂々と楽しんでいる方々をわざわざ否定したいという気持ちにはなれません。
カルティエやエルメスなどの名門ブランドが持つ歴史やクラフトマンシップ(職人技)に深い敬意を持ち、そのデザインを愛することだって素晴らしいこと。また、優れたデザイナーが手がけたロゴやアイコンは、それ自体が完成されたアートであり、彼らはそれを純粋に「美しい」と感じているから身に着けているのです。
「ひと目でわかる高級品」を身に着けている方を「本当のお金持ちじゃない」なんて決めつける気にはやっぱりなれません。
好きなものを好きなように着ましょう
今回は「富裕層があえてブランドロゴを避ける理由」について解説しました。
最近では、あえてシンプルなアイテムでコーディネイトを完成させる「クワイエット・ラグジュアリー」といったファッションスタイルがひとつの流派として普及しているようです。
一方で、あえて「ひと目でわかる高級品」を好むお金持ちはいまだ少なくありません。彼らは名門ブランドが持つ歴史やクラフトマンシップに敬意を持ち、その「ロゴ」を含むデザインそのものを愛しています。上質なものを堂々と、嫌みなく着こなせるのは素敵なことです。
手に入らない高級品を「あんなのは成金が悪趣味で着るものだ」「本物は持たない」と否定することで持っていない自分を正当化し、プライドを保ちたい、または「自分は本質を見抜いている」という知的優越感に浸りたい方がいるようですが、なんともくだらないと感じます。
好きなものを好きなように着ましょう。



