国産のミドルサイズSUVでクルマを選ぶなら、スバル「フォレスター」とトヨタ自動車「RAV4」は外せない選択肢になる。一方は2025年のカー・オブ・ザ・イヤー受賞モデル、もう一方はトヨタが世界で販売するグローバルモデルの最新型だ。2台をさまざまな角度から比較してみよう。まずは「サイズ」から。
ボディサイズは近いが「意味合い」は異なる
フォレスターとRAV4は、どちらもミドルサイズSUVに分類される。ファミリーユースからアウトドアまで、幅広く対応する万能型だ。
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2台のサイズはどう違うのだろうか。公式スペックに基づくボディサイズから整理しておこう。
| フォレスター | RAV4(Z、HV) | RAV4(Z、PHEV) | RAV4(Adventure) | RAV4(GR SPORT) | |
| 全長 | 4,655mm | 4,600mm | 4,600mm | 4,620mm | 4,645mm |
| 全幅 | 1,830mm | 1,855mm | 4,600mm | 1,880mm | 1,880mm |
| 全高 | 1,730mm | 1,680mm | 1,685mm | 1,680mm | 1,685mm |
| ホイールベース | 2,670mm | 2,690mm | 2,690mm | 2,690mm | 2,690mm |
| 最低地上高 | 220mm | 190mm | 195mm | 190mm | 195mm |
| 最小回転半径 | 5.4m | 5.7m | 5.7m | 5.7m | 5.7m |
ホイールベースは前輪と後輪の間の距離。長ければ、室内空間を広く作りやすくなる。最低地上高は車体の最も低い部分から地面までの距離で、この数字が大きいと悪路走破性が高い(デコボコ道でも「おなか」をこすらずに済む)ということになる。
フォレスターとRAV4は、ボディサイズの非常に近しいクルマだ。全幅で最大50mmの差は乗り比べると気になるかもしれないが、同じミドルサイズSUVという枠組みの中で、極端な差があるわけではない。
ただし注目したいのは、その数値がどんな使われ方を想定して決められているかだ。
フォレスターは、ボンネット周りの造形と優れた視界の両立を開発段階から明確に掲げている。これは「視界の良さは安全性につながる」というスバルの設計思想に基づくもので、街中の狭い道や住宅地といった日本の日常利用環境を意識した作りになっているともいえる。全幅や最小回転半径は都市部や住宅街での扱いやすさを重視した設定で、「大きすぎないSUV」という安心感がある。
一方のRAV4は、北米をはじめとするグローバル市場を主戦場としたサイズ感だ。数字上はわずかな差でも、実際に見ると「ひと回り大きく感じる」存在感があり、堂々としたスタンスを持つ。
日本での取り回しと心理的ハードル
SUV選びでは、数値以上に「運転できそうか」「日常で扱えるか」という感覚が重要になる。
フォレスターは、着座位置の高さと広いガラスエリアによって、ボディの四隅が把握しやすい。Aピラーまわりの処理やサイドウインドウの形状も含め、運転席からの視界を重視した作りだ。結果として、初めて乗る人でも車両感覚をつかみやすい。
RAV4も運転のしやすさにはこだわっている。SUVとしての平衡感覚がつかみやすい水平なインストルメントパネル、目線移動が少ないナビゲーション・メーター、手が届きやすいエアコン吹き出し口の配置など、操作性を向上させた。
最大1,880mmとなるRAV4の全幅は、運転に慣れない人だと少し気になるかもしれない。最小回転半径の観点からも、フォレスターの方が小回りの利くクルマであると考えることができる。ただ、このくらいの差は2台に連続して乗って比べてみないとなかなか気がつかないものだし、RAV4に初めて乗った時に大きいと感じたとしても、しばらく乗っていれば慣れていくはずだ。








































































