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スバル「フォレスター」の燃費が驚異の20km/L超え? ハイブリッド車の実走報告

SEP. 16, 2025 08:00
Text : 藤田真吾
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スバルの新型「フォレスター」に追加となったストロングハイブリッド車は、実際のところ燃費がいいのか。それが知りたかったので今回は、東京都・恵比寿(渋谷区)にあるスバル本社ビルで「X-BREAK」というグレードのフォレスターを借り出し、千葉県にある矢那川ダムまで走って調べてみた。

  • スバル「フォレスター」

    スバルは2025年4月に新型「フォレスター」を発表した。試乗したのはシリーズ・パラレル方式のストロングハイブリッドを採用する「X-BREAK」というグレードだ

スバル車が諸手を挙げてオススメできなかった理由

スバルのクルマがいいクルマであることには、これまでも異論がなかった。(好みの問題だが)見た目はカッコいいし、走れば楽しいし、運転しやすいし、ボクサーエンジンは独特だし、4輪駆動には定評があるし、運転支援システム「アイサイト」の機能は折り紙付きだしといった感じで、オススメポイントは盛りだくさんだ。

だから、クルマに詳しくない人から「今度、スバルのクルマを買おうかと思っているんだけど……」と相談を受けたときには、すぐに「いいと思いますよ」と言うことができた。ただ、「燃費については、しっかり確認してみてくださいね」という言葉を付け加えずにはいられなかったのも確かだ。

国産の中型SUVでクルマを選ぶなら、たくさんの選択肢がある。フォレスターが好きな人はおそらく、トヨタ自動車「RAV4」あたりと迷うのではないだろうか。RAV4は当然、トヨタが得意とするハイブリッド技術を搭載している。販売中のRAV4についてHPで調べてみると、2.5Lハイブリッド車の「G」というグレードは燃費が20.6km/Lだと諸元表に書いてある。

一方、これまでのフォレスターには、いわゆるマイルドハイブリッド車までしか電動車がなかった。だから燃費でいうと、ライバルとはけっこう差があった。なので、諸手を挙げては人に勧めにくかったのだ。

ついに登場! フォレスターのハイブリッド車

新型フォレスターにはストロングハイブリッド車(一般的にハイブリッド車と言えばストロングのことを指す)がある。これでフォレスターは、ますます「人にオススメしやすい1台」になった。でも念のため、実際に燃費が良好なのか、走って調べてみることにした。

  • スバル「フォレスター」

    試乗車は新型「フォレスター」の「X-BREAK S:HEV」。車両本体価格は474.1万円で、メーカーオプションの「ハーマンカードンサウンドシステム、サンルーフ」(26.4万円)を装着していた

走った区間は東京都・恵比寿にあるスバルの本社ビルから千葉県・木更津市にある矢那川ダム(の第3駐車場)までの約55km。距離が短くて申し訳ない。

ルートは大体こんな感じだったのだが、渋滞の影響でもあったのか、ナビ通りに走っていると「木更津金田」の出口(東京湾アクアラインを東京側から渡りきってすぐ)で高速道路を降りて、一般道を走るよう促された。なので、高速道路を走った区間は「天現寺」から「木更津金田」までの40kmちょっと、ということになる。

  • スバル「フォレスター」

    試乗した新型「フォレスター」は、2.5Lの水平対向4気筒エンジンに2基のモーターを組み合わせたハイブリッド車。エンジンは最高出力160PS、最大トルク209Nm、モーターは119.6PS、270Nm

  • スバル「フォレスター」

    ボディサイズは全長4,655mm、全幅1,830mm、全高1,730mm、車両重量は1,770kg

高速道路では「ツーリングアシスト」「全車速追従機能付クルーズコントロール」という機能を使った。設定した速度で「ほぼ自動運転」で走ってくれる機能で、長距離移動には欠かせない便利なシステムだ。法定速度に合わせて速度を設定して走行した。途中、少しだけ渋滞に遭遇したのだが、その際には「アイサイトX」の「渋滞時ハンズオフアシスト」がすぐさま起動。ハンドルから手を離しておけるので、とても楽だった。

  • スバル「フォレスター」
  • スバル「フォレスター」
  • スバル「フォレスター」

    右側のステアリングコラムにあるボタンを押して「ツーリングアシスト」を起動する

アクアラインを渡ったところで燃費表示は…

トリップメーターをリセットしてからスバルビルを出発すると、フォレスターが「なるべくEV状態で」走ろうとしてくれていることに気がついた。バッテリーにたまった電気とモーターで、ほぼ(というか完全に?)電気自動車(EV)と同じ状態で走ってくれようとするのだ。この状態だとエンジンはかからないので、ガソリンは減らない。EV走行状態になるとメーターに「EV」という表示が出るので、今、フォレスターがどんな走り方をしているのかは視覚的に確認できる。もちろん、エンジン音の有無でも確認可能だ。高速道路に乗っても、けっこう頻繁にEV状態に入ったのが意外であり嬉しくもあった。

もうひとつ、新型フォレスターのハイブリッド車には「クラッチ開放制御」という技術が盛り込まれている。基本的にはAWD(4輪駆動)のクルマなのだが、「AWD性能が過剰となる場合」はクラッチを自動的に開放し、FWD(前輪駆動)に切り替えてくれるのだ。後輪に駆動力を伝えないようにして機械的・電力的なロスを低減し、燃費性能を向上させる技術である。ちなみに、玄人だとどうなのかはわからないが、少なくとも筆者は運転中、AWDとFWDが切り替わった瞬間にはまるで気がつかなかった。

そんな走り方をしているおかげか、メーター内の燃費の表示はぐんぐん上がって(下がって?)いく。つまり、燃費表示がどんどん良好になっていく。アクアラインの橋の部分(東京湾を横断する橋、アクアブリッジと呼ぶらしい)で燃費表示は19km/L台に到達。木更津金田を降りて一般道を少し走っていると、いよいよ20km/Lの大台に突入した。

  • スバル「フォレスター」

    結局のところ、最高到達点で20.3km/Lを記録した「フォレスター」だったが、記録的瞬間は走行中なので撮り逃してしまった。この写真はメーター内の燃費表示が20.2km/Lを示しているところ。路肩にとめて撮影した

  • スバル「フォレスター」

    矢那川ダム到着時のメーター。19.5km/Lの表示となっている

諸元表を見ると、新型フォレスター「X-BREAK」の燃費はWLTCモードで18.8km/Lとなっている。今回の試乗は高速道路がメインで、しかもかなりスムーズに走れたので、燃費を調べるには環境が良すぎたかもしれないし、そもそも距離が短すぎたのかもしれない。ただ、激戦の国産中型SUV市場にあって、フォレスターが「燃費ではじかれる」という事態には、おそらく、もうならないはずだ。

  • スバル「フォレスター」
  • スバル「フォレスター」
  • スバル「フォレスター」

    タイヤは225/55R18のオールシーズンタイヤ。FALKENの「ZIEX ZE001 A/S」だ

フォレスターのライバルだと思われるトヨタのRAV4も、もうすぐフルモデルチェンジで新しくなる。ハイブリッドの老舗であるトヨタのことだから、新型RAV4のハイブリッド車も、きっと燃費のいいクルマに仕上がっているに違いない。ちなみに、新型フォレスターもハイブリッドの機構はトヨタのものを使っている。

  • トヨタの新型「RAV4」

    トヨタの新型「RAV4」は2025年度内に発売予定

  • 日産「エクストレイル」

    ちなみに、こちらも「フォレスター」のライバルと言えそうな日産「エクストレイル」(ハイブリッド車)は、カタログ燃費が18.1km/L(WLTCモード)となっている。写真はアウトドアテイストな「ロッククリーク」というグレード

ただ、新型RAV4は現行型と比べると、見た目が、なんというか、より洗練されている。アウトドア感みたいなもの、ゴツくてタフな雰囲気が、少し薄れているのだ。その点、新型フォレスターはデザイン的には先代モデルからそんなに大きく変わっていなくて、これまで通りアウトドア的なSUVであり続けている。

アウトドア系の国産中型SUVで燃費のいいクルマは? と聞かれれば、これまでならRAV4が真っ先に思い浮かんだものなのだが、今後はフォレスターが筆頭候補になるかも……そんな気がした試乗だった。

  • スバル「フォレスター」
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