「CX-5」はマツダ車だけあって、SUVなのに(と言っては失礼だが)走りにこだわったクルマだ。今回のフルモデルチェンジでCX-5の走りは大きく変わった。どう違うのか、詳しく見ていこう。

  • マツダ「CX-5」

    新旧CX-5の走りを比較!

新型「CX-5」の写真を一気に見る

ディーゼルを廃止した新型CX-5

新旧CX-5の性能と走りに関する違いは、「パワートレインの変更」と「足回りの味付けの違い」の2点に起因するところが大きい。

旧型(2代目)CX-5が採用していたパワートレインは以下の通り。

  • 自然吸気2.0L直列4気筒ガソリンエンジン(SKYACTIV-G 2.0):エントリーモデルが搭載。最高出力115kW(156PS)、最大トルク199Nm

  • 自然吸気2.5L直4ガソリンエンジン(SKYACTIV-G 2.5):4WDや上級グレードが搭載。140kW(190PS)/252Nmを発生する、

  • 2.5L直4ターボエンジン(SKYACTIV-G 2.5T):一時期あったハイパワーバージョン用。169kW(230PS)/420Nm

  • 2.2Lクリーンディーゼルエンジン(SKYACTIV-D 2.2):147kW(200PS)/450Nm

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    旧型(2代目)「CX-5」

一方の新型(3代目)は現状、131kW(178PS)/237Nmを発生する2.5L直4直噴ガソリンエンジンに4.8kW(6.5PS)/60.5Nmの24Vベルト駆動モーターを組み合わせたマイルドハイブリッドシステム(e-SKYACTIV G2.5)一択だ。

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    新型(3代目)「CX-5」

新型CX-5は発進時や低速時のピックアップの良さ、日常での扱いやすさ(燃費は15.2km/L)などの点で、2代目のガソリンエンジンモデル(燃費:13.8km/L)に差をつけている。E10ガソリン(エタノール10%混合)にも対応するなど、将来のCN(カーボンニュートラル)燃料普及を見据えたモデルだ。

その一方で、2.2Lディーゼルエンジンモデルがカタログから消えたのを惜しむ声も。最大トルクの450Nmは4.0L~5.0Lガソリンエンジン並みの力強さがあり、軽油を使用することや16.6km/Lの燃費は経済性の面でも優れていたことから人気が高く、販売台数も多かった。

3代目でディーゼルに代わる選択肢となるのは、2027年に登場するストロングハイブリッドモデル(いわゆるハイブリッド車)だといわれている。さらなる走りを求める向きは、ハイブリッドの登場を待ったほうがいいかもしれない。実際、マイルドハイブリッドモデルに試乗した際には、高速域や上り坂で、ほんのわずかだがトルク不足を感じる場面があったことも、ここに報告しておきたい。

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    新型(3代目)「CX-5」

大きく変わった走りの味

2代目CX-5のサスペンションセッティングは、タイヤを路面に強く押し付けるため、スプリングを比較的強めな値に設定。結果的に、カーブでのロールが抑えられたSUVらしからぬスポーティーな走りが実現できていた。このセッティング、ドライバーが楽しくなるのはわかるのだが、一方で、後席に同乗する家族にとっては、ちょっと硬いかな、と感じられる場面も多かったと聞く。

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    旧型(2代目)「CX-5」

3代目では乗り心地の硬さを解消すべく、ショックアブソーバー(ダンパー)の径を太くするとともに、減衰力の発生タイミングを早めて、タイヤが路面を捉える力を早期に発生させ、その分、コイルスプリングのバネ定数を低くする(柔らかいバネにする)ことで、路面からの突き上げを抑えることに成功。スタビライザーの特性も足回りに合わせて最適化することで、優れたコーナリング性能と乗員全てが快適だと感じる乗り心地を両立している。実際に3代目で荒れた路面を走ってみると、効果はテキメン。どのシートに座っても、フラットで上質な乗り心地になったことがわかった。

2代目では少し重めだったステアリングの操舵力は、パワステの制御を見直し、低~中速域では軽く、高速域では重めになるセッティングにチューニング。サスペンションの見直しと相まって、街中から高速まで、意のままにあやつれるハンドリング性能となっていた。

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    新型(3代目)「CX-5」

静かになった3代目

2代目の特にディーゼルモデルでは、静かになったとはいえ、場面によっては特有のカラカラというノイズが室内に侵入することがあった。

一方、3代目のマイルドハイブリッドモデルは、バランスシャフトを採用した2.5Lガソリンエンジンの静粛性が特筆すべきレベルになっていると同時に、サウンドチューニングの効果もあって、高回転時に聞こえてくる乾いた粒だったエンジン音はドライバーを“その気”にさせてくれる。

新型のプラットフォームでは音の侵入路となる「穴」を徹底的に塞ぎ、吸音材や減衰接着剤を広範囲に使用することで、2代目で感じられたエンジンルームからの透過音や、荒れた路面を通過する際にタイヤから伝わる「ゴーッ」という低周波音を効果的にカットできている。Aピラーやドアミラーの形状も工夫されており、高速走行時の風切り音も一段と静かになった。

ノイズの発生源と侵入経路を徹底的に潰すことで、高級セダン並みの静粛性を手に入れたのが3代目だといえる。

【写真】新型「CX-5」の走り