オリエントスターから、ブランド誕生75周年を記念するフラッグシップモデル「オリエントスタースケルトン」が登場する。35年にわたるスケルトンモデルの歴史を背景に、「時空間」をテーマとした新開発の手巻きムーブメントを搭載。世界限定130本、日本国内は限定75本だ。
75周年の節目に登場した新たなスケルトン
オリエントスターは、1991年の「モンビジュ」からスケルトンモデルを手がけてきた。2021年にはシリコン製がんぎ車を備えた「M45 F8 スケルトン ハンドワインディング」を発表するなど、長年にわたって機械式ムーブメントを“見せる”表現を磨いている。今回の「オリエントスタースケルトン」は、その35年の歩みを受け継ぐ75周年記念モデルだ。
テーマは「時空間」。一般的な文字板を設けず、新開発の手巻きムーブメント「F9B82」そのものが時計の表情をつくる。ムーブメントに広がる複数のサークルは、枯山水の波紋や太陽系の星々の軌道を思わせるもの。時計の表裏から内部を見通せるスケルトンならではの奥行きと、日本的な「間」の感覚を重ねたデザインとなっている。実機を眺めると、従来のモデルよりもスケルトン部分の面積が増えており、少し大げさだが一見するとムーブメントが入っていないかのよう。
細部の仕上げも見どころだ。3層を成す多重サークルにはダイヤモンドカットによる鏡面面取りを施し、ラッピングねじにも面取りを加えた。さらに、手作業による筋目模様とラインの墨入れ、青焼きによるスケルトン針やねじを組み合わせる。青焼きの針は、スケルトン針では珍しい、くり抜き形状としている。
ケースはSUS316Lステンレススチール製で、サイズは直径40mm、厚さ9.5mm。ケースとラグの一部にはザラツ研磨による鏡面仕上げを施した。SAR(Super Anti-Reflective coating)コーティングを施した両球面サファイアクリスタルの風防は、99%の透過率だとする。裏ぶたもサファイアクリスタルのシースルー仕様で、「Orient Star 75th Anniversary」の文字と限定シリアルナンバーを刻む。
ストラップにはブラックのゴート(山羊)皮革を採用。自然植物由来のタンニンで鞣したあと、日本伝統の「茶利八方」と呼ばれる手揉みを縦・横・斜めの八方向から施し、独特のシボを引き出した。手縫いステッチで仕上げており、柔らかく優しい手触りは手首へのフィット感もいい。中留には新設計のプッシュ三つ折式バックルを組み合わせている。ゴート皮革はバッグや財布などによく使われるが、腕時計のストラップは珍しい。
ムーブメントは新開発した自社製の手巻き機械式「キャリバーF9B82」だ。シリコン製がんぎ車を備え、パワーリザーブはオリエントスターとして最長となる72時間以上。精度も向上し、日差+10秒~-4秒となっている。フェイスにはパワーリザーブインジケーターを配置。
今回のオリエントスタースケルトン(RK-BR0001N)は2026年12月10日発売予定。価格は110万円。世界限定130本で、国内75本、海外55本を用意する。国内では公式オンラインストアおよびプレステージショップ限定の販売。また、10年間の長期保証に加え、保証期間中に3回の無償オーバーホールを受けられるのも大きなポイントだ。
オリエントスターの腕時計は、これまで40万円くらいのモデルがハイエンドだったが、今回の新作で一気に引き上がる。実機の素材や仕上げなどを隅々まで眺めつつ、オリエントスターの担当者からデザインや開発話を聞くと、価格にも納得感がある。10年保証や3回のオーバーホールが付属することまで含めると、価格の見え方も変わってくるだろう。ラインナップが充実するだけでなく、ブランドを次のステージへと進めるまさにフラッグシップと言える。
- ケース素材:ステンレススチール(SUS316L)
- ケースサイズ:縦46.8mm×横40.0mm×厚さ9.5mm
- 風防:両球面サファイアクリスタル(SARコーティング)
- ストラップ:ゴート(ブラック)、幅20mm
- 中留:プッシュ三つ折式
- 裏ぶた:サファイアクリスタル、限定およびシリアルナンバー刻印、アニバーサリーマーク
- 防水性能:日常生活用防水(3気圧)
- ムーブメント:手巻き機械式「Cal.F9B82」
- パワーリザーブ:72時間以上
- 精度:日差+10秒~-4秒
写真で細部をチェック!
スケルトンだけじゃない。きらめく星月の美しさを文字盤に閉じ込めた、オリエントスターの写真を一気見



















