大型ミニバンはVIP送迎車として使われることも多いので、車内が居心地よくラグジュアリーに仕上がっているかは大事なポイントになる。日産の新型「エルグランド」とトヨタの「アルファード」を車内(快適装備)、シート、荷室で比較してみる。
新型エルグランドと現行型アルファードの写真を一気に見る
日本の伝統美を盛り込んだエルグランド
新型エルグランドのインテリアカラーは、日本の美意識に息づく気高さを象徴する“紫檀”と呼ばれる紫と青の組み合わせ。従来の高級車が用いてきた「タン」や「ホワイト」を使っていないのが特徴だ。
2本スポークステアリングの奥には、国内モデルとしては初となる14.3インチ×2の大画面統合型インターフェースディスプレイを搭載。ツライチの横長ディスプレイには、走行に関する各種データやカメラ画像、ナビなど多くの情報がカラフルかつ分かりやすく配置されていて、最新のデジタルモデルらしい仕上がりを見せている。
深い漆塗りのようなブラックの木目パネルには、空調スイッチをはじめ「P」「R」「N」「D/B」のシフトボタン、e-PedalやEVモードなどのスイッチが並ぶ。夜になると、日本の伝統色である茜や富士、浅葱などの間接照明が室内を優しく包み、トリムなど各部に配された組子パターンを浮かび上がらせる仕組みになっている。運転席ヘッドレストには、BOSEのスピーカーが装着されている。
王道プレミアムなアルファード
一方の「アルファード」は、一目で高級車とわかる「ニュートラルベージュ」(最上級グレードのエグゼクティブラウンジグレード)やブラックの内装で、各所にシルバー加飾を散りばめた“王道”のカラーリングを採用している。
本杢のステアリングやウルトラスエードの天井には豪華さと落ち着きがある。運転席からパワースライドドアの開閉や2列目シートを元に戻す操作ができるのは、ショーファーカーらしい装備といえる。
コックピットはメーターとセンターディプレイが別体式。こちらも情報満載で分かりやすい表示がなされている。都内のシグナルストップでは、信号待ちの時間までバーグラフで表示される芸の細かさだ。
エルグランドの2列目は疲れず移動可能?
エルグランドの2列目は、当たり前だが足を伸ばしてリラックスできるキャプテンシート仕様だ。NASAの知見をいかした「疲れにくい」構造のゼログラビティシートを全席に採用。2座の間にしっかりとした空間がとられているのが特徴で、その間を通って3列目にアクセスできるレイアウトはなかなか便利だ。
紫檀カラーのシート素材はナッパレザー並みの感触と高い耐久性を持つという、日産が開発した次世代素材の「テーラーフィット」。しっとりとした肌触りで心地よい。ウエストラインが低いので、2列目からの視界が広いもいいところ。天井には前後2つのサンルーフを装備する。
アルファードの2列目は「ゲストが一番」な空間
アルファードの2列目は、まさに「ゲストが一番」を堪能できる場所。左右幅いっぱいまで広がる座席には前後スライド、リクライニング、オットマン、マッサージなどの各種機能が備わり、シート横のスイッチや取り外し可能なリモコン、航空機のようなルーフパネル(サンルーフは左右に2つ)などを使ってフルパワーで調整できる。極めて快適な移動時間を堪能できる仕上がりだ。VIPであっても家族であっても、一度ここを味わってしまうともう元には戻れない、動く応接室と呼ばれるほど魅力的なシートのあつらえである。
左右跳ね上げ式の3列目シートは両者に共通する仕組み。格納すれば天井の高い、広大なラゲッジスペースが出現する。


























































