神奈川県教育委員会は8日、2008年11月に発生した授業料口座振替システムに関する県立高校生徒の個人情報流出に関し、約11万人分の情報流出が確認されたと発表した。発表当時の流出数は約2,000名分。流出元PCに保存されていた約11万人分の情報についても流出が懸念されていた。住所、氏名、電話番号、口座番号などがWinnyネットワークへ流出したとしている。

流出元となったのは、日本アイ・ビー・エムが神奈川県教委から受託していた、口座振替システム開発に関わる業務再委託先の社員が所有するPC。2006年度在籍の高校生約11万人におよぶ、氏名、口座番号などの個人情報を含むシステム関連情報が格納されていた。同PCには、ファイル共有ソフト「Winny」がインストールされており、ウイルスに感染していた。

11月の発表時には、WinnyではなくShareのネットワーク上で、約2,000人分の口座番号などの個人情報流出が確認されていたが、今回は約11万人分の個人情報がWinnyのネットワーク上に流出していることが確認された。

なお、流出元のPCに格納されていたデータには、通信制高校在籍の生徒や、授業料の口座振替を行っていない生徒らの個人情報は含まれていない。

神奈川県教委では、今回流出が確認された全ての生徒、保護者に対し、書面をもって謝罪すると同時に、口座番号変更の検討などの対策を呼びかけるとしている。

神奈川県教委では、以下の相談窓口を継続して設置、相談を受け付ける。

専用ダイヤル(平日、土日祝とも9時~20時) : 神奈川県教委 教育財務課 県立学校財務班(045-210-8113)