セットアップ方法、基本機能、使い勝手は?

スマートウオッチというと設定が難しそうな印象があるが、WSD-F20では特に悩むところはない。Androidスマートフォンは「Android Wear」と「CASIO MOMENT SETTER+」、iPhoneは「Android Wear」をインストールし、WSD-F20を充電後に起動し、その画面の指示に従い設定を進めていけばいい。

充電ケーブル先端には磁石が内蔵されており、WSD-F20の充電端子に近づけるだけで吸着する

注意点としては、「Android Wear」と「CASIO MOMENT SETTER+」がスマートフォンの連絡先、カレンダー、位置情報などの各種情報を取得する許可を求めてくるが、すべて許可すること。これらの権限を許可しておかないと、スマートフォンからの各種通知がWSD-F20に表示されなくなってしまう。

グーグル「Android Wear」。ほかのAndroid Wearスマートウオッチでも本アプリを使用する。前述のとおり、iPhone版もApp Storeから入手できる

カシオ計算機製スマートウオッチ専用の設定アプリケーション「CASIO MOMENT SETTER+」。残念ながらiPhone用はリリースされていない

WSD-F20は、スマートウオッチとして多機能な部類に入る。Android Wearの標準機能に加えて、「TOOL」ボタンで呼び出せるコンパス、高度計、気圧計、日の出日の入り、タイドグラフ、活動グラフ、そして前述の「アクティビティ」アプリケーション、地図アプリケーション「ロケーションメモリー」などが独自機能として実装されている。

まずは標準構成で利用して、物足りない機能があったらPlayストアからアプリケーションを追加すればいい。WSD-F20にアプリケーションを追加するなら、まずは「カシオのおすすめ」からインストールできる、位置情報コミュニケーションアプリ「CASIO MOMENT LINK」、カシオ製のデジタルカメラを手元でリモート操作するアプリ「EXILIM Controller」、気象情報アプリ「Go雨!探知機-XバンドMPレーダ」、気象レーダー「MyRadar」、トレイル&地図アプリ「ViewRanger」、登山専用GPSアプリ「YAMAP」、波情報アプリ「なみある?」などから試してみよう。

ツール「コンパス」

ツール「高度計」

ツール「気圧計」

ツール「日の出日の入り」

ツール「タイドグラフ」

ツール「活動グラフ」

さて肝心のスマートウオッチとしての使い勝手だが、長年数多くの腕時計を送り出してきたカシオ計算機だけにスキがないというのが率直な感想だ。右側の3つのボタンは大型で押しやすく、押したときの感触もいい。中央の電源ボタンではアプリケーションのランチャーが起動し、スワイプ操作で目的のアプリケーションを選べる。

「TOOL」ボタンでは素早くコンパス、高度計、気圧計、日の出日の入り、タイドグラフ、活動グラフを切り替えられて、「APP」ボタンでは特定のアプリをワンプッシュで起動できる。「TOOL」ボタン、「APP」ボタンにはユーザーが任意のアプリケーションを設定することも可能だ。手探りでも直感的に操作できるインタフェースに仕上がっている。

中央の電源ボタンの直径は実測約9.6mm、上下の「TOOL」、「APP」ボタンの直径は実測約7.03mm。バイクやスノースポーツ用のグローブをしていても操作可能な大きさが確保されている

ウオッチフェイスは、お気に入りとして設定されているロケーション、トラベラー、2レイヤーなどのほかに、アナログエレメント、オーセンティック、コンビ、デジタルエレメント、フィールド、マルチ、高度、世界時計、Google Fit Analog、Google Fit Digitalなどがプリインストールされている。もちろんAndroid Wear用にリリースされている数多くのウオッチフェイスも利用できるが、せっかくWSD-F20を利用するのであれば、カシオ計算機オリジナルのウオッチフェイスを選びたいところだ。

ウオッチフェイス「ロケーション」

ウオッチフェイス「トラベラー」

ウオッチフェイス「2レイヤー」

ウオッチフェイス「オーセンティック」

ウオッチフェイス「マルチ」。G-SHOCKの定番モデルDW-6900風のデザイン

WSD-F20には、カラーTFT液晶とモノクロ液晶の2層構造による1.32インチディスプレイ(320×300ピクセル)が採用されている。ほとんどの環境光ではカラーTFT液晶表示で十分な視認性が得られるが、非常に太陽光が強い状況ではモノクロ液晶表示を利用するといい。モノクロ液晶は光が強いほど視認性が向上するので、真夏の強烈な日差しでもまったく問題なく文字盤を確認できる。

モノクロ液晶表示になるのは、時計機能のみが機能する省電力モード「タイムピースモード」に切り替えたときと、「設定→画面→常に画面をON」をオフにしたときの無操作時、ウオッチフェイス「2レイヤー」の無操作時だ。なお、「TOOL」ボタンで各種ツールを表示している際に「TOOL」ボタンを長押しすれば、モノクロ液晶表示に切り替わる。これはツール「気圧計」のモノクロ液晶表示だ

水上アクティビティに挑戦する際の絶好の相棒!

WSD-F20はMapboxが提供する世界各地の地図をダウンロードでき、本体に内蔵するGPS機能によって単体で位置情報を確認できるので、日本国内のみならず世界各国を訪れて、さまざまなアウトドア・アクティビティに挑戦する際の頼もしいパートナーとなってくれるはずだ。

カヌーやカヤックなどの水上アクティビティは、これからが本シーズン。長距離ツーリングのお供にWSD-F20を選んではいかがだろうか?

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