アウトドア・フィールドで使い倒せるタフなスマートウオッチ

華奢な印象を与えるスマートウオッチが多いなか、まさに質実剛健を体現しているようなスマートウオッチが存在する。それがカシオ計算機の「Smart Outdoor Watch PRO TREK Smart WSD-F20(以下、WSD-F20)」。同社のアウトドアウオッチ・ブランド「PRO TREK」に属しているが、OSにグーグルの「Android Wear 2.0」を採用したれっきとしたスマートウオッチだ。

ブランド的には新設された「PRO TREK Smart」を冠しており、5気圧の防水性能を備え、米国防総省が制定した米軍の物資調達規格「MIL-STD-810G」をクリア。落下、振動、湿度、太陽光照射、低圧保管、低圧動作、高温保管、低温保管、温度衝撃、氷結に耐えるタフネス性能が最大の特徴だ。

カシオ計算機「Smart Outdoor Watch PRO TREK Smart WSD-F20」。価格51,000円(税別)

5気圧の防水性能を備えたWSD-F20は、当然、水洗い可能。アウトドア・フィールドでひどく汚れてしまっても真水で気軽に洗い落とせる

WSD-F20」はOSにAndroid Wear 2.0を搭載しているが、Androidスマートフォン(Android 4.3以上)だけでなく、iPhone(iOS 9以上)と連携が可能(※)。

※ただし、後述する専用アプリケーション「CASIO MOMENT SETTER+」はAndroidスマートフォン用のみのリリース。

アップルのApp Storeで「Android Wear」と検索すれば、WSD-F20とiPhoneを連携するための専用アプリケーションを入手できる

GPSを内蔵、スマホが圏外でも単体でオフライン地図アプリを利用可能

従来モデル「WSD-F10」からの最大の進化点は2つ。1つは「GPS機能」を内蔵したこと。WSD-F20の測位システムはGPS(米国)だけでなく、GLONASS(ロシア)、みちびき(日本)にも対応しており、世界各国の広い地域で利用可能だ。

もう1つは、世界各国の地図情報を提供しているMapbox社の、地図データをダウンロードできる「ロケーションメモリー」という地図アプリケーションが追加されたこと。あらかじめMapboxの地図データをWSD-F20にダウンロードしておけば、スマートフォンが圏外になって地図を見られない状況でも、WSD-F20単体で周辺地図と現在位置を確認できる。登山、カヤック、スキーなどの際には非常に心強い機能だ。

まずは「設定→地図の種類」でMapboxを選択する

次に「地図のダウンロード」から地図の種類(ストリート、衛星画像、アウトドア、ライト、ダーク)を選んだのち、地図の読み込み範囲を表示している状態で「地図を決定」を選択する。iPhoneでダウンロードする場合は、Wi-Fiを利用できる環境が必要

地図アプリケーション「ロケーションメモリー」では、GPSで取得した位置情報をもとにルート履歴を表示できるほか、「声でメモ」やマーク機能を利用して、思い出の地点を地図上に記録できる。「また来たい」でマークすれば、次回訪れた際にその地点までのナビを表示可能だ

マーク機能には、また来たい、笑顔、泣き顔、怒り顔、グッドサイン、バッドサイン、魚、山、鹿、カヌー、ヨット、乗馬、水泳、ゴルフ、料理、車、テント、ベッド、チェック、×印、リンク、工具、落下、ドクロ、雲、高温、低温、雨、強風、雪……などが用意されている