9月7日~8日、東京都内の会場にて、カシオの2016秋冬・時計新製品発表会が行われた。今回のテーマは、ここ数年のキーワード「Global Time Sync」を冠した上で「ACCURATE TIME ACROSS THE GLOBE ~絶対精度への挑戦と、独創デザインの追求~」。時計開発において追求する究極の2大価値を、ストレートに表現したテーマである(掲載した写真はすべて、クリックで拡大表示。掲載価格はすべて税別)。

■ カシオ 2016年秋冬・時計新製品発表会
「G-SHOCK」編 - 新素材を身に纏った「MT-G」や「MASTER OF G」
「PRO TREK」「EDIFICE」編 - 刻の流れをデザイン、スマホ連携の新作も
「OCEANUS」編 - 日本の伝統「紋沙塗」とのコラボやプレミアムMantaのペアモデル
「LOVER'S COLLECTION」「BABY-G」編 - ラバコレ20周年記念モデル、BABY-Gには新たな表現
「SHEEN」編 - ついに登場した女性向けモデル初のスマートフォン連携

新FROGMANの裏ぶたパーツ

新たなタフネス表現を身に付けたMT-G

GPSハイブリッド電波ソーラーやBluetoothによるスマホ連携といった、時計精度を担保する技術が確立していく中、今回のG-SHOCK展示で特に目を引いたのは、ケースやバンドの質感表現や素材、装着性などの追求だ。それは今月(9月)発売の「MTG-G1000RS」における、ブラスト加工されたメタルケースやバンドのコマにも顕著に表れている。

MTG-G1000RS-2AJF

MTG-G1000RS-1AJF

MTG-G1000RS-2AJF

ブラスト加工とは、メタル素材に粒子を強く吹き付けて表面に細かな凹凸を作り、ざらつきを感じさせる風合いを出す加工技術。MT-Gでは、これにより宇宙空間から大気圏へ突入し、燃え尽きることなく地表へたどり着いた隕石をイメージ。新たなタフネス表現と、ひときわ存在感のある手触りを実現している。GPSハイブリッド電波ソーラーなど、その他の仕様や機能は、MTG-G1000に準ずる。価格は20万円。

ブラスト加工で使用した粒子。多くの種類の粒子で試行錯誤が繰り返された

セラミックの粒子も試された

セラミックの粒子を吹き付けた状態。これは、やや荒々しすぎて見送りに

採用されたものについては、採用パーツが赤枠で囲まれている

MT-Gケースとバンドの加工やコーティングのプロセス

また、同様のブラスト加工を施したリミテッドエディション(2モデル)も。9月に登場するのはケースとバンドにブラックIPを施した「MTG-G1000RB」で、世界限定1000本。

10月には「MTG-G1000RG」が登場。ケースとバンドはゴールドIPで、隕石の中でも数パーセントといわれる稀少な「パラサイト」を表現している。こちらは世界限定700本だ。価格は両モデルとも23万円。

世界限定1000本のMTG-G1000RB

世界限定700本のMTG-G1000RG