Evernoteは10月1日、都内で記者発表会を開催し、新サービスや新バージョンの概要のほか、複数のパートナー企業との協業も発表した。協業においては、バッグやスキャナなども発売するとアナウンス。発表内容の多くは、米国で26、27日の2日間にわたって行われたEvernote Conferenceで発表されたものと同様となるが、リアルなプロダクトの販売を始めることで、同社の新たな挑戦が始まろうとしている。

発表会に登壇した同社CEOのフィル・リービン氏は、「日本に再び帰ってこられて大変嬉しく思います」と挨拶し、Evernoteの現状について次のように述べた。

フィル・リービンCEO

Evernote Japan ジェネラルマネジャー 井上健氏

「Evernoteのゴールは外部脳を作ること。100年続くスタートアップ企業を作っていこうとしています。Evernoteはスタートしたばかりですが、世界には7,500万人のユーザーがおり、良いスタートが切れています。また、100万ユーザーを超えている国を我々はミリオンユーザーカントリークラブと呼んでいますが、これが16カ国あり、世界に10のオフィス、330人の社員を抱えています」

すでに米国で行われたカンファレンスで発表されている通り、Evernoteは各OSに合わせたバージョンアップを進めている。まずはWindows版のアップデートだ。Evernoteは基本的にMac版が先行してアップデートされていたが、今回Windows版が「バージョン5」となったことでようやくMac版に追いついた形となる。また、同時にMac版も新バージョンとなっている。

リービン氏によると、「Evernoteは機能性だけでなく、美を追求し始めている」とのことで、その成果としてレッドドットデザイン賞やアップルデザイン賞を受賞したことを挙げ、「すでにリリースから5年も経っているのに賞をいただけたのは驚くべきこと。これから先、ますます革新的なことをやっていこうと思っています」と述べた。

また、先日のiOSバージョンアップに伴い、iOS版も新バージョンとなっている。iOS7ではインターフェースをいちから再設計したという。「デザインはシンプルで美しいものになり、ユーザー体験も変わるでしょう。それを象徴するのが、Evernoteアプリ内のどこからでもアクセスでき、3秒で迅速にノートを入力できる『クイックノート』機能です」

iOS版のインターフェースはがらりと変わった