10代がスマホを使っているシーンのひとつに、すばやいフリックで文字入力している様子が目に浮かびますね。年齢が上がるにつれ、通話している人が多くなる印象です。

  • スマホアプリを使った音声通話やビデオ通話、10代~20代で利用する人が増えています

それはデータでも裏付けられています。総務省が2020年9月に発表した「令和元年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」の「コミュニケーション系メディアの行為者率・行為者平均時間(休日)」を見ると、10代~20代のソーシャルメディア行為者率(簡単にいうと休日にSNSを使っている率)は60%前後と他の年代よりも圧倒的に高く、携帯通話の行為者率は60代がトップで20.3%。通話がもっとも少ない年代は10代で9.9%です。

でも、10代には他に年代別トップになっている行為があります。それは「ネット通話(13.4%)」。ネット通話とは、LINEやカカオトークなどの通話アプリでの通話を指します。

  • 「コミュニケーション系メディアの行為者率・行為者平均時間(休日)」(出典:総務省)

LINEの通話やビデオ通話で何してる?

10代は連絡先を交換するとき、電話番号ではなく、LINEなどのSNSアカウントを交換します。親しい友人でもお互いに電話番号を知らないまま――ということも珍しくありません。通話したいときは、通話アプリを使います。無料でいつまでも話せること、ビデオ通話ができること、グループで通話できることがアプリならではのメリットです。

2020年3月に臨時休校措置が出たとき、10代を救ってくれたのは通話でした。文字よりも相手をリアルに感じられる音声通話やビデオ通話は、自由に会えなくなった人々の助けになりました。LINEによると、2020年3月における10代のビデオ通話利用回数は、2020年2月と比べて80%も増えたとのこと。

そして今でも通話はよく使われています。LINEリサーチが2021年5月に発表した「高校生の通話事情」では、週に1日以上の音声通話をする女子高生は47%、男子高校生は58%いることがわかりました。男子のほうが多いのは少し意外でしたが、通話時間は5分未満が最多。用件を話して終わり、という使い方も多いようです。

一方で、週に1日以上のビデオ通話をする人は女子高生が8%、男子高校生が12%と、かなり頻度が低くなっています。先ほどのデータではビデオ通話の利用が増えていましたが、お互いに家にいる状況だったことも影響していたのでしょうね。

  • 「音声通話、ふだんどれぐらいしている?」(出典:LINEリサーチ)

「音声通話やビデオ通話するときの状況や目的は?」という問いでは、男子・女子ともに1位は「雑談をする」、2位は「暇つぶし」となっています。空いた時間に軽く通話するような使われ方ですね。

女子高生の3位「一緒に勉強する」、男子高校生の3位「一緒にゲームをする」、男子高校生の7位「一緒に勉強する」など、友人と通話をつなげたまま一緒に何かをするといった、しっかりつながる使い方もランクインしています。

ゲームをする人なら、通話しながらゲームをすることは想像できますね。ゲーム内のボイスチャットも使われていますが、LINEやDiscordといった別のアプリで通話しながらゲームを進めることもあります。

勉強にもビデオ通話がよく使われているようです。ビデオ通話をつなげた状態で机にスマホを置き、お互いに勉強を始めます。わからない問題が出てきたら、画面に教材を写して質問してもよし。そろそろ休みたいと思ったときは、友人ががんばっている姿を見てもうひと踏ん張り。お互い自宅にいても、一緒に自習室にいるような感覚で勉強できますね。

また、「とりあえずつなぎっぱなし」「寝落ちするまで電話する」という回答もありました。ある女子高生は、グループ通話をつなぎっぱなしでおしゃべりしながら部屋の片付けをすることで、最後まで飽きずにやり遂げられると言っていました。グループなので集中して相手の話を聞かなくても何とかなるし、他の友人同士が話しているのを聞いているだけでも楽しいですよね。

寝落ちするまで通話するケースは、カップルが多いかもしれません。「彼氏の寝言が聞こえた」と喜んでみたり、通話時間の長さをスクショ(スクリーンショット)でSNSに投稿して自慢したり、青春を謳歌しているようです。

ここでは高校生の通話活用法を紹介しましたが、大人にも応用が利きそうですね。ゆるいオンライン飲み会のような感覚でグループ通話をつなげておいたり、仲間とオンライン越しで動画を鑑賞したり。コロナ禍で自由に一緒にいられない今こそ、通話の良さを見直してみるのも良さそうです。