2020年も終わりが近づいてきましたね。10代女子の2020年を振り返ると、もっとも印象的なことは3月の臨時休校要請でしょう。初めてのオンライン授業やオンライン文化祭を経験し、夏ごろから大学生以外は学校が再開したものの、今までの学校生活とは違う一年を過ごしました。

とはいえ、10代女子はいつでも元気。できることを全力で楽しみます。いったい2020年は何が流行ったのでしょうか。マイナビティーンズラボが2020年11月19日に発表した「2020年 ティーンが選ぶトレンドランキング」から、SNSに関するキーワードに注目してみました。

流行ランキングに大きく影響を与えたTikTok

「2020年 ティーンが選ぶトレンドランキング」は、流行ったヒト、流行ったコト、流行ったモノ、流行ったコトバの4ジャンルについて、ランキングを発表しています。

流行ったモノランキングの1位はTikTok。私にとっては納得の1位です。

TikTokの強さは、1位に輝いたことだけではありません。ランキングの全体を見ていくと、TikTokの影響力がどれほど強いかがわかります。

たとえば、流行ったコトバランキング1位の「きゅんです」をご存じでしょうか。これはTikTok内で流行った言葉。TikTokでは「ポケットからきゅんです」(ひらめ)の楽曲に合わせて、指をクロスしてハートを作るポーズをする動画がたくさん投稿されました。ちなみに「きゅんです」とは、胸がきゅんとときめくことを指します。

  • ひらめさんの歌う「ポケットからきゅんです」に振り付けたダンスが人気に

流行った言葉8位の「やめチャイナ」、10位の「モアモアきゅん」も、TikTok内で流行った言葉です。

「やめチャイナ」は「チャイナアドバイス」(ロイ -RoE-)の歌詞の一部で、楽曲に合わせてポーズを取るユーザーが多くいました。チャイナドレスを着てパンダのぬいぐるみを持つなど、中国を意識した服装の人もたくさん見かけます。「モアモアきゅん」はアイドルグループ「ZOC」の元メンバーである戦慄かなのさんのソロ曲「moreきゅん奴隷」の中の1フレーズで、こちらも楽曲に合わせて踊られています。

  • 「モアモアきゅん」のダンスはかわいらしさをアピール

また、流行ったコト1位の「Nizi Project」、6位の「縄跳びダンス」は、「ヒト」ランキングで1位に選ばれた「NiziU」が関連している項目です。ソニーミュージックと韓国のJYPエンターテインメントによるプロジェクト「Nizi Project」から選ばれたメンバーが「NiziU」で、その楽曲「Make you happy」の振り付けが「縄跳びダンス」です。縄跳びダンスは、7月にNiziU公式TikTokアカウントから「#縄跳びダンス」が投稿されると真似する人が続出。小さい子どもから大人まで、縄跳びダンスを投稿しました。

ほかにも、シャボン玉とせつない楽曲で「エモい(心を揺さぶられる)」動画を撮影した「シャボン玉映え」(流行ったコトランキング5位)など、TikTokの影響はあちこちに見られます。

TikTokは他のユーザーの投稿を見たら、楽曲名をタップし、「この楽曲を使う」をタップするだけで同様の動画を撮ることができます。この拡散しやすい仕組みが流行を生み出します。

昨年(2019年)あたりから、TikTokのユーザー層は10代女子だけでなく全世代に広がりました。投稿される内容もダンスだけでなく、お笑いや生活情報など多種多様なコンテンツへと変化を遂げています。若い人向けだと思ってまだ見ていないなら、一度のぞいてみてはいかがでしょうか。

Instagramはストーリーズのエフェクトが人気

TikTok内での流行がそのままランキングにも反映している2020年ですが、10代女子のインフラになりつつあるInstagramでの流行もランクイン。流行ったコトランキング9位の「Instagramのエフェクト」です。

2020年は、Instagramのストーリーズとリールで利用できる「ARカメラエフェクト」が大人気。ARカメラエフェクトとは、AR(拡張現実)技術を活用し、顔にフィルターをかけて外見を変えたり、空間に物体を投影したりできる機能です。クリエイターが自作したエフェクトを公開することもできるため、世界中から120万種類以上のARカメラエフェクトが公開されています。

頬のあたりに雲やハートを飾ったり、風景をキラキラ輝かせたり、ARカメラエフェクトを選択するだけで手軽に画像を加工できます。2020年は「ミッキーマウス&ミニーマウス」や「リラックマ」、そして大流行している「鬼滅の刃」とのコラボによるエフェクトも配布されました。

  • Instagramの「ARカメラエフェクト」は数と種類が充実

休校措置の間は家で「#おうちピクニック」を楽しんだり、家でできるコンテンツを作って投稿する「#休校チャレンジ」に参加したりなど、SNSの交流でコロナ禍を乗り越えた10代女子。新しい生活様式はこれからも続いていきますが、2021年もSNSを活用してますます楽しんでいくことでしょう。