欧米に続いてアジア各国も国境を開放しつつあります。日本のお隣、韓国も日本人のビザなし渡航を8月以降継続、また韓国入国後のPCR検査も10月1日からなくなって自由に入国できるようになりました。韓国と言えば世界一のスマートフォンメーカー、サムスンの母国です。「韓国では折りたたみスマートフォンの人気が高い」という話も聞いており、実際に海外の調査会社のデータでは2022年1月に一番売れたスマートフォンはGalaxy Z Flip3 5Gだったとのこと。筆者も約3年ぶりにソウルを訪れ、その状況を見てきました。

  • ソウルの街中ではサムスンの折りたたみスマホをよく見かけた

    ソウルの街中ではサムスンの折りたたみスマホをよく見かけた

ソウルの街並みは日本とよく似ていますが、地下鉄の駅構内に入ると日本よりもお店の数が多く、スマートフォンのケース屋さんもよく見かけます。また化粧品やアクセサリショップでもケースを売っていることが多く、スマートフォンケースはIT製品ではなくファッションアクセサリになっていることがわかります。某地下鉄駅構内のアクセサリショップの前を通ったところ、一番目立つところにあったのはGalaxy Z Flip4/Flip3 5Gのケース。そして地下鉄に乗れば1車両に必ず数名Galaxy Z Flipユーザーを見かけるほどで、なるほど確かに売れているようです。

  • アクセサリショップ店頭にならぶGalaxy Z Flipシリーズのケース

サムスン主力の折りたたみスマートフォンは開くと7.6インチ画面になる横折式のGalaxy Z Fold4と、たたむと手のひらに収まるコンパクトサイズのGalaxy Z Flip4の2機種が出ています。地下鉄内などで見かけるのは圧倒的にGalaxy Z Flip4で、価格が10万円台前半であることと、開けば普通のスマートフォンとして使える大きさになること、そしてスタイリッシュなデザインなどが受けている理由でしょう。

  • 街中のスマホ販売代理店でも一押しはiPhone 14とGalaxy Z Flip4だ

サムスンのショールーム兼専門店でソウル・カンナムにある「Samsung d’light shop」では、この2機種の折りたたみスマートフォンを販売していますが、Galaxy Z Flip4の横にリップスティックを置いてディスプレイするなど、ターゲットとして女性を意識しているようです。とはいえ地下鉄の車内では男性ユーザーも多く、性別に関係なく縦折り式のGalaxy Z Flip4は売れているようです。

  • サムスンショールームのGalaxy Z Flip4とFold4の展示

  • スマートフォンには見えないスタイルも人気の理由だろう

Galaxy Z Flip4はケースでドレスアップできるのも楽しいモデルです。普通のスマートフォンもケースで着飾ることができますが、Galaxy Z Flip4は、たためば小さいサイズになることで、ケースをつけた雰囲気は一般的なスマートフォンとはちょっと異なります。日本でもいくつかケースは販売されていますが、韓国では純正品と「Designed for Samsung」マークの付いた純正扱い品が沢山売られています。

  • Galaxy Z Flip4のケースいろいろ

透明ケースは内側にステッカーや写真などをはさむのもいいですね。着せ替えパネルもいろいろと売られています。落下防止用にヒンジ部分にリングがついているのも使いやすそう。このケースをつけている人もよく見かけました。

  • 透明ケースの内側を着せ替えするという発想も面白い

幅広いストラップを通すケースも数種類が販売されていまる。こちらは指数本を通してしっかりと本体を保持できます。このストラップは交換可能でブランドコラボなど種類は豊富。なお日本の東京・原宿にある「Galaxy Harajuku」でも期間限定でこの幅広ストラップのプレゼントキャンペーンをやっていることがあります。

  • 幅広のストラップをつけるケース。ストラップも別売される

筆者はリングケースと交換用のちょっと長めのストラップを買ってみました。この細いストラップはケースの内側のフックにしっかりとひっかけて固定されるので切れたり外れる心配がありません。ケースをさらにカスタマイズできるというアイディアもよく考えられています。

  • シリコン・リングケースのリング部分を外し、別売のストラップを装着

小さくなるGalaxy Z Flip4を小さいバッグに入れて持ち運ぶのも楽しいでしょう。韓国ではブランドの小型バッグも販売されています。なお専用品なのか、たまたま小さいバッグがGalaxy Z Flip4にピッタリなのかは不明なのですが、今後Galaxy Z Flip4の人気が高まればこのサイズのバッグが増えるかもしれません。

  • Galaxy Z Flip4が入るミニサイズのバッグ

  • JILL STUARTのバッグ。日本円で2万円弱

他にはGalaxy Z Flip4をL字型に折り曲げて使うフレックスモードでカメラを使い分けるスタンドなども展示。三脚が無くとも本体を曲げて机の上に置いてインカメラやアウトカメラを使った自撮りができるのもGalaxy Z Flip4の大きな魅力。実際に体験してみると、自撮りをよくする人はGalaxy Z Flip4が手放せなくなるでしょう。

  • Galaxy Z Flip4を折り曲げてカメラを使うフレックスモードを試せるスタンド

なお韓国や一部の国ではサムスンの外装カラーを着せ替え出来る家電シリーズ「BESPOKE」の名前を付けた、Galaxy Z Flip4 BESPOKE Editionが販売されています。オンラインで自分の好みのパネルの色を選んでカスタムオーダーできるというもの。d’light shopにはパネルをめくって色の組み合わせを試せる展示もありました。その場でオーダーも可能です。

  • 2枚のパネルやフレームの色をカスタマイズできるBESPOKE Editionを試せる

折りたたみスマートフォンはまだ種類が少ないことから、ケースやアクセサリ類もどのように楽しめるのか、韓国ではサムスンがあれこれアイディアを出しているところです。携帯電話がストレートから折りたたみ型に進化したように、スマートフォンも数年後には折りたたみ型が主流になっているかもしれません。Galaxy Z Flip4の様々なケースは、新しいスマートフォンの楽しみ方を教えてくれているように感じられました。

  • 折りたたみスマホの楽しさを味わえるSamsung d’light shop