「Windows 10ミニTips」は各回の作成時点で最新のWindows 10環境を使用しています。

「Xbox Game Bar」のキャプチャ機能を使う

最近は新型コロナウイルスの影響で多くのイベントが中止・延期に追い込まれ、テレワークが過去最大の注目を集めている。筆者はこれまで、自身の興味がある分野や媒体から依頼があった記者発表会(リアルイベント)に出席してきたが、この発表会もオンラインで開催する事例が増えてきた。

発表会の現場では、ICレコーダーによる音声録音やデジタルカメラによる撮影で内容を記録しており、オンライン記者説明会でも、その様子を録画する仕組みが欠かせない。ただ、Web会議ソリューションの多くは録画機能を備えているが、録画できるか否かは配信側(発表会開催側)次第。参加する記者に選択肢はない。

そこで改めて、いくつかのデスクトップ録画アプリケーションを検証してみたが、無償利用できる録画アプリのベストな選択肢は、Windows10標準の「Xbox Game Bar」のキャプチャ機能――というのが本稿公開時点での筆者の結論だ。少々事前設定が必要になるので、その内容を以下に紹介する。

  • Web会議ソリューションをアクティブな状態にしてから、「Win」+「G」キーを押して「録画を開始」ボタンをクリック/タップ。もしくは、Web会議ソリューションをアクティブな状態で「Win」+「Alt」+「R」キーを押す

  • これで録画開始が始まり、状況を示すバーが現れる。Web会議が終了したら、「録画を停止」ボタンをクリック/タップする

  • 動画ファイルは「ビデオ/キャプチャ」フォルダーにMP4形式で保存される。3分程度の動画ファイルは約366MBだった

ご覧のように操作は簡単だが、事前準備が必要である。試行錯誤した結果、重要なのは音声を録音するサウンド入力だった。

最近のPCはWebカメラを備えており、既定のサウンド入力はWebカメラのマイクを選択しているが、上記のような録画環境の場合は「ステレオミキサー」の選択が必要となる。有効化の詳細な手順はWindows Vista時代のレガシーなTipsなので本稿では割愛するが、ご希望があれば本連載で紹介するので、リクエストをお送りいただきたい。

  • 「設定」の「システム/サウンド」に並ぶ「入力」で「ステレオミキサー」を選択する

  • 「設定」の「ゲーム/キャプチャ」で録画最大時間の設定が可能

  • ビデオフォルダーの変更は、プロパティダイアログから「移動」ボタンを使って空き容量の余裕のあるフォルダーに変更するとよい

  • その他の設定としては「音質」「ビデオグレームレート」「ビデオ品質」だろうか。音質やビデオフレームレートは好みに応じて変更し、「マイクのボリューム」も一度録画してから確認することをお薦めする。また、動画から静止画を切り出す必要性がある方はビデオ品質を「高」に変更することも合わせて推奨したい

社内外のWeb会議で後から議事録を作成するような場面でも、有用なTipsとなるだろう。

阿久津良和(Cactus)