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2017年9月以降のOneDriveフォルダーはNTFS限定

国内外のIT系メディアが直近取り上げた話題として気になるのが、Windows 10の次期アップデート、Fall Creators Updateでは、OneDriveフォルダーの保存先としてNTFSドライブしか選択できないという情報だ。

筆者もWindows 10 Insider Preview ビルド16237上でexFATドライブを追加し、OneDriveの再リンクとフォルダーの再配置を試したところ、下図のようなメッセージが現れたことを確認している。情報にあるとおり、OneDriveフォルダーはNTFS上に限定されるようだ。

ExFATドライブをOneDriveフォルダーとして指定すると、エラーメッセージが現れる

推測だが、OneDriveのオンデマンド機能がNTFSの特定機能を必要とし、その関係からFAT32やExFATを排除したのだろう。そこで思いつくのが、OneDriveフォルダーを別ドライブにし、シンボリックリンクを作成する方法である。

結論から述べると失敗だった。先ほどのExFATドライブ上に移行先フォルダーを作成し、事前にOneDriveフォルダーの内容を移行先フォルダーにコピー。その上でOneDriveフォルダーをリネームしてから、シンボリックリンクを作成した。

まずはmkdirコマンドで移行先のOneDriveフォルダーを作成

次に既存のOneDriveフォルダーに格納済みファイルを移行先フォルダーにコピー

既存のOneDriveフォルダーは念のため削除ではなくリネームにした

mklinkコマンドでシンボリックリンクを作成した。これで万全なはずである

後はリンク解除済みのOneDriveクライアントで、OneDriveフォルダーの設定を行えばよい。だが、OneDriveクライアントが通常のフォルダーではないと判断すると、OneDriveフォルダーの再指定を求められた。シンボリックリンクではダメなようである。

OneDriveフォルダーの指定は既定のままで構わない

だが、シンボリックリンクでは、OneDriveフォルダーの指定が不可能だった

なお、ドライブのファイルシステムがFAT32の場合、「convert c: /fs:ntfs」でファイルシステムのみ変換可能だが、ExFATからNTFSへの変換はサポートされていない。

convertコマンドはFAT32からNTFSへの変換のみサポートしている

筆者も現在は使っていない古い8インチタブレットにSDカードを取り付け、FAT32形式のままOneDriveフォルダー化していたが、2017年9月リリース見込みのFall Creators Updateでは、そのまま運用することは難しいようである。

阿久津良和(Cactus)