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今回は、無線LANのアクセスポイント情報をバックアップしたファイルから、アクセスポイント情報を復元する方法を紹介しよう。

netshコマンドでXMLファイルからインポートする

前回作成した、無線LANのアクセスポイント情報バックアップデータとなるXMLファイルは、そのままnetshコマンドを使って情報をWindows 10に取り込むことができる。

下図に示した手順で用いているPCは、デスクトップPCに無線LANアダプターをつなげているため、「設定」の「ネットワークとインターネット/Wi-Fi/既知のネットワークの管理」に、アクセスポイント情報は並んでいない。

今回使用するデスクトップPCは無線LAN接続を行っていないため、「既知のネットワークの管理」は空っぽである

この状態から管理者権限を持つコマンドプロンプト上で、「netsh wlan add profile {XMLファイル名}」を実行すれば、XMLファイルからアクセスポイント情報をインポートできる。

「Win」+「S」キーを押すなどして検索ボックスをアクティブにしてから「cmd」と入力。「コマンドプロンプト」を右クリック/長押しし、「管理者として実行」をクリック/タップ

コマンドプロンプトが起動したら、「netsh wlan add profile {XMLファイル名}」と入力して「Enter」キーを押す

実行後の「既知のネットワークの管理」には、インポートしたアクセスポイント情報が並ぶ

この際、ファイル名をフルパスで入力しなければならないが、コンテキストメニューの「パスのコピー」を利用すれば、ファイルのフルパスがクリップボードにコピーすることが可能だ。これならコマンドやパラメーターを途中まで入力し、ファイルのフルパスを、そのままペーストすればよい。

対象となるファイルを「Shift」キーを押しながら右クリック/長押しし、「パスのコピー」をクリック/タップ

バッチファイルでまとめてインポートする

残念ながら今回のインポート方法は、ワイルドカードに対応していないため、大量のXMLファイルがある場合、インポートするのも手間が掛かってしまう。

netshコマンドはワイルドカードが使えないため、複数のファイルをインポートする場合は何度も実行しなければならない

そこで簡単なバッチファイルを用意した。こちらを使えばワンクリックで複数のインポートファイルをWindows 10に取り込むことが可能だ。ただし、名前に「'(アポストロフィ)」を含むファイルはエラーになってしまうので、事前にリネームしてから実行してほしい。

「メモ帳」などで下記の内容を持つバッチファイルを作成し、XMLファイルと同じ場所に保存する

@echo off
for %%i in (*.xml) do netsh wlan add profile %%i

バッチファイルを実行した状態。実行には管理者権限が必要なため、先に起動したコマンドプロンプトから実行することをおすすめする

実行後の「既知のネットワークの管理」には、多くのアクセスポイント情報が並ぶ

阿久津良和(Cactus)