10回目となる、今回のタイトルは「1人起業1年目から年収1200万円を作る4つの策とは?」の続編の「1人起業一年目で作った年収1200万円を年収2400万円にする策とは」になります。

弁護士でも会計士でも税理士でもいいのですが、いわゆる士業の先生でも年収2000万円で結構頑張っていると言われています。そのような難関試験を突破しなくても自分の腕っぷしで2400万円以上を稼ごうというノウハウなので、1手や2手では実現できません。

しかし、簡単で効果がある仕組みを積み重ね、総合力として効果を出せば、実は年収2400万円もそれほど難しくないです。事実、私はそれ以上の年収になっています。

さて、前回のおさらいですが、「週1日働いて月20万円をいただけるサービスを考えて実現しましょう」という話をしました。これで、1週間に平日は5日ありますので、月20万円×5日で月収100万円になり、それが年間で1200万円になるという考え方です。

労働時間1.5倍、効率化1.5倍で年収2400万円の出来上がり

週1日働いて20万円の対価をいただくサービスができたら、作業効率を2倍に上げれば、週半日で20万円の対価を頂けるので、週10コマで月200万円、年間2400万円になります。これができる人は、ここで話は終わりです。

しかし、実際にそんなことを継続できる人は滅多にいません。やってみればわかりますが、週1日で20万円の対価をいただくお客さまを5社同時に対応することは、短期間ではできても、長期間はかなり大変です。理由は、お客さまの作業スケジュールや指示が遅れることがあっても、納期が遅れないことが多いためです。

そういう時に頑張って何とかするからこそ信頼が生まれ、「この業者を絶対に放さないぞ」とか「この業者を大事にしたい」と思われるため、長く続くのです。しかも、多くのお客さまの仕事や指示の遅れは大体同じ時期に発生します。そこで、あらかじめ予想して作業をしておくのですが、それでもパツパツの状態になるのです。

こうした状況で作業効率を2倍にすることは体にこたえます。そこで、このコラムで提案したいのは作業効率と労働時間1.5倍にしたうえで、濃縮されたプレシャス休暇を取得することです。

作業効率1.5倍と労働時間1.5倍を実現するには?

作業効率を1.5倍にするノウハウは仕事によって異なるので参考にならないかもしれませんが、筆者は苦手なことを徹底的にアシスタントの方に依頼をしています。

筆者は調査データの集計や資料の作成、日本語チェック、英語が本当に苦手なので、基本的に外注しています。自分が得意なことばかり作業をすればモチベーションも落ちにくいので、作業効率は上がりやすく、苦手な作業は優秀なアシスタントが担当するので、時間短縮にもなります。これを行うだけで、かなり作業効率は上がります。

そして、アシスタントとの業務のやり取りは電話や対面会議では行いません。チャットのみです。チャットで依頼できる内容しか依頼していないということもありますが、会議時間や対面のための移動時間は生産的ではありません。これを極端に減らすことでチームの作業効率が向上します。

このやり方についてくることができないアシスタントの方は採用しませんし、残りません。それゆえ、私のアシスタントは13名になりましたが、優秀な人しかないのです(ついでに美人も多いです)。作業効率は事業によってやり方が異なるので、ぼんやりとした書き方になりますが、感覚的に理解いただければ幸いです。

続いて「労働時間1.5倍」の話です。そもそも年収2400万円をもらおうという労働なので、1週間も海外でバカンスなんてことを望んではいけません。高収入で長く続く労働はそれなりに忙しいのです。かといって、やみくもに労働時間を増やすと身が持ちません。そこで、体力消費をお金でカバーするのです。

まず、自分の労働単価を把握します。仮に時給4万円とします。タクシーで1000円使って時間を30分短縮できるとします。そうすると、1000円払って、2万円の時間を買うことになります。差し引き1万9000円の利益になります。そう考えると、タクシー代を払って浮いた30分間を生産に当てられるという考え方になります。この考え方に従って、行うべき行動を列記すると私の場合、以下になります。

  • 通勤は早朝深夜の高速道路通勤にする(家から六本木一丁目までの移動時間は電車で1時間強です。早朝深夜の高速道路では20分になり、1日1時間の短縮)

  • 飲み会は基本的に参加しない(時間単価4万円とした場合、飲み会と往復の時間を考えると、約4時間16万円の損失になります。飲み会で16万円の対価を得られるかと言えば、そんなことはほぼありません)

  • ご挨拶、情報交換の訪問は一切シャットアウト(ご挨拶=ノーアイディアの訪問者対応、情報交換=情報を搾取されるだけなので、まず面会時間が無駄になるだけです)

  • お客さまへの提案は事前に提案書送付で受注する可能性を確認してから訪問(お客さまの課題はWebやニュースを見ればだいたいわかるはずです。提案書を送付して、ほかにもマネされるような提案であれば、契約も長く続きません。そこで、事前に提案書を送付し、意味がある場合のみ面会します。受注の角度が少ない提案に時間を割きません)

上記のような判断をして非生産的な作業を減らすことで、トータルの労働時間をそれほど増やさずに労働時間を1.5倍に増やすことができます。 ちなみにこの方法はかなり強気なやり方です。ビジネスモデルの競争力が低いのに、同じことをやってしまうと、売り上げが減るだけなので、次回は、競争力のあるビジネスの作り方を解説します。

濃縮されたプレシャス休暇の取り方

休暇をだらだら過ごすと労働時間もだらだらしがちなので、全力で働き、全力で休暇を撮るのが一番と考えています。それゆえ、濃縮された休暇がいいと思っています。

海外旅行にファーストクラスと言いたいところですが、子どもが私立の学校に行っていたりするとそんなことは難しいですよね。でも、広い席で広い部屋で疲れることなく、プレシャスな休暇を取ると疲れが取れます。しかし、お金はそれほどかけられません。そこで、実践的なノウハウのヒントを書きたいと思います(実名を書くといろいろ問題がありますので)。

  • ビジネスクレジットカードで個人マイレージに転用できるブラックカードが2種類あります。個人事業主の会社の経費をすべてマイレージにするととてつもなくマイレージが溜まります。それを使って広い席の飛行機に乗って広い部屋のホテルに泊まることはとても簡単です(ブラックカードの年会費を払ってもお釣りがきます)。

  • コンシェルジュが充実したブラックカードが2種類あります。予約関係はすべて底を使い、時間を短縮します。

  • ホテル系のクレジットカードを使用すると年会費3万円で、5つ星クラスのホテルのスイートに年間1回2名まで無料で宿泊ができます。

「入会すると●千ポイントプレゼント!」など、ブラックカードのレベルでもないのに、カードの色を黒くしてブラックカードと呼ばれているものではなく、本当にメリットのあるものが存在しますので、よく調べたほうがいいです。クレジットカードのビジネスモデルは規模のビジネスですので、国内限定で実施しているクレジットカードよりも世界展開しているクレジットカードのほうがお得なものは多いです。

さて、ポイント活用の仕方を紹介しました。ポイントがたまると、いろいろなことができるので、短時間で濃縮された以下のような休暇の取り方もできます。・

  • 始発の飛行機で沖縄へ
  • 那覇空港着、レンタカーでハーバーへ
  • チャーターボートで沖に出て、カジキトローリング。3時間で2.3mのカジキを釣り、寄港
  • 那覇のホテルでマッサージを受け、翌日帰京。

飛行機代もホテルもレンタカー代もマイルなので、お金を払っていません。飲食とチャーター代とマッサージ代だけの旅費になります。

この弾丸フィッシングツアーがプレシャスかどうかはわかりませんが、私にとっては濃縮されたいい休暇でした。工夫をするとこんな休暇も取れます。少しでも参考になれば幸いです。

次回は、中段でもお話ししました、差別化の利いたビジネスモデルの作り方をご紹介します。さて、こんな文章を書く筆者に興味がある方は、Facebookアカウントをフォローください。今回のコラムの次号も案内します(面識のない方の友達申請はお受けしません。あらかじめご了承ください)。

著者プロフィール

吉政忠志


業界を代表するトップベンチャー企業でマーケティング責任者を歴任。30代前半で同年代国内トップクラスの年収を獲得し、伝説的な給与所得者と呼ばれるようになる。現在は、吉政創成株式会社 代表取締役、プライム・ストラテジー株式会社 取締役、一般社団法人PHP技術者認定機構 代表理事、一般社団法人Rails技術者認定試験運営委員会、BOSS-CON JAPAN 理事長、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会 代表理事を兼任。