1台のiPodを使い、異なる2曲を流してDJプレイできるNumarkの「iDJ2」。iPod内の膨大な曲をどのように選ぶのか、今回はそのあたりをチェックしてみよう。

ライブラリ作成により快適なブラウジングを実現

まず最初にすべきことは音源のセット、つまりドッキングステーションにiPodを装着することだ。これは単純にiPodをiDJ2に挿すだけ、ただしそのiPodを初めてiDJ2にセットするときは専用のライブラリファイルをiPod内に作成しなければならない。

iDJ2ではそれぞれのiPodやUSBハードディスク内に保存されているトラック(曲)のデータを解析し、その集合をライブラリとして扱う。ライブラリをいったん作成すれば、アーティスト名やジャンルといったタグ情報でブラウズし、目当ての曲を見つけるといったことができるようになる。

このライブラリファイルはiDJ2にiPodを接続することで作成されるが、パソコン側で作成することも可能。またタグによるブラウズは不可でフォルダ階層をたどっての選曲のみとはなるものの、ライブラリを作らずともiPod内の曲をiDJ2で使うことも可能だ。なおこのライブラリ作成に限らず、iDJ2ではiPodと、USBメモリやハードディスクといった一般的なUSB機器において、操作に違いはない。

パソコンでライブラリを作成するソフト「Numark LIBRARIAN」はNumark英語サイトより無償でダウンロード可能。こちらのほうがiDJ2でライブラリを作成するよりも早い、とのこと。60GBほど音楽ファイルを保存しているiPod classicでは、パソコンでもライブラリファイル作成に2時間以上かかった

ライブラリを作成していないiPodやUSB機器をiDJ2に接続した場合、ライブラリ作成をスキップすることも可能。タグの参照ができないものの、現場で急遽使いたい曲が出てきたときでもUSBメモリなどからすぐに曲を読み込むことができる

いったんライブラリさえ作成してしまえば、後はiPodやパソコンのプレイヤーソフトと同じように、トラック名やアーティスト名、ジャンルで目当ての曲をブラウズできる。またプレイリストをiDJ2で読み込むことも可能だ。ただし残念ながら、日本語表示には対応していない。

ライブラリを作成すればフォルダ構造をたどって曲を探す以外に、アーティスト名やジャンル、アルバム名などタグ情報を活用してブラウズできる。ブラウズはディスプレイ下のPUSH ENTERノブを使う、回してカーソルを移動、押して決定だ

日本語のタグやファイル名は上半分のように文字化けしてしまう。操作インタフェースも日本語化はされていないものの、一度マニュアル片手に使えば3分ほどで操作は覚えられるだろう

DJ機材らしいのはBPM範囲でも曲を探せること、これはライブラリ作成時に各ファイルのBPMを検出しているのだろう。またキーボードが標準では用意されていないので快適とはいいがたいものの、テキストを入力して検索することもできる。iDJ2はUSBキーボードを接続することもできるので、キーボードを用意すれば検索機能も便利に使えるだろう。

検索時はPUSH ENTERノブでテキスト入力、回してアルファベットをA、B、C……と選び、押して確定となり、次の文字を続けて入力、Doneを押して検索となる。テキスト入力はiPodの検索機能と似たイメージだ

バーチャルなレコード箱「クレート」を活用する

iDJ2ではディスプレイを中心とし、左右にジョグホイールやPLAYボタンが2組用意されている。これはそれぞれが個別のターンテーブルやCDプレイヤーに相当する「デッキ」といい、iPodからiDJ2のメモリに曲をコピーすることで、各デッキで曲のコントロールが可能となる。つまりiDJ2から直接iPod内の曲をコントロールしているわけではなく、いったんiDJ2のメモリに曲をコピーしている。これが1台のiPodをソースとしながらも異なる2曲を同時に流せる理由のようだ。

中央のディスプレイ周りはiDJ2の総合的な操作をつかさどるグローバル・コントロール、ディスプレイ上下はDJミキサーとしての機能であるミキサー・コントロール、そして左右のジョグダイアルを中心としたエリアがiPodをコントロールするデッキ・コントロールだ

この「デッキ」はあくまでもiPodやUSBメモリの曲を(正確にはiDJ2のメモリへコピーした曲を)コントロールするための機能。CDプレイヤーなどを接続している場合は各デッキに用意されているインプットセレクタスイッチを押すことでデッキは無効となり、iDJ2をDJミキサーとして使える。

ターンテーブルなど外部機器を接続しているときはインプットセレクタスイッチをLINEにする。このスイッチがDECKとなっていれば、iPodの曲をiDJ2でコントロールできる

iPodから各デッキに曲を割り当てるのはとても簡単で、ライブラリで使いたい曲を探し、ディスプレイ下のFUNCTIONボタンで「to A」と表示されているボタンを押せば、その曲が左側のデッキAにコピーされる。同じようにデッキBにも曲をコピーし、ミキサー・コントロールで曲を混ぜていくわけだ。

選んだ曲はディスプレイ表示下の各FUNCTIONボタンを押すことでデッキA、デッキB、そして後述するクレートに読み込まれる

このようにライブラリから各デッキに直接曲を割り当てても問題はない。とはいえ、iPod内に1000曲単位で曲が保存されていると、曲を繋いでいく合間に目当ての曲を探すのが結構大変。そこで用意されているのが「クレート」という概念だ。

クレートとはライブラリ内に用意されているレコード箱のようなもので、ライブラリでブラウズした目当ての曲を、デッキに割り当てるのと同じようにワンタッチでクレートに登録することができる。各デッキにはこのクレート内の曲を、ライブラリから登録するときと同じようにセットできるので、使う曲をあらかじめクレートに入れて整理しておけば、膨大なライブラリから曲を探す手間が省けるというわけだ。単純ではあるものの、大量のライブラリからスムーズに曲を選ぶには便利な機能である。

クレートに登録されている曲は各デッキに読み込ませる、また各デッキからクレートに戻したり、デッキとクレートの曲を入れ替える、といった操作ができる。ライブラリとクレートはディスプレイ上部のボタンでワンタッチで切り替えられる

各デッキに曲を割り当てる方法がわかったところで、次回はデッキではどのような操作ができるか、チェックしていく。