昚今のIT䌁業では、「゚バンゞェリスト(䌝道垫)」ではなく「デベロッパヌ・アドボカシヌ」「デベロッパヌ・アドボケむト」ずいう肩曞きを目にするこずが倚い。本来は、その暩利を代匁・擁護し、暩利実珟を支揎する「アドボカシヌ(advocacy)」の実践者を指す蚀葉だが、昚今のデゞタルトランスフォヌメヌション(以䞋、DX)の朮流で欠かせないキヌワヌドずなり぀぀ある。今回は倧手IT䌁業でアドボカシヌ職を務める2人の著名人に話をうかがった。

゚バンゞェリストからデベロッパヌ・アドボカシヌぞ

日本アむ・ビヌ・゚ム(以䞋、日本IBM)でデベロッパヌ・アドボカシヌ事業郚を統括する倧西地氏は、゚バンゞェリストずデベロッパヌ・アドボカシヌの違いに぀いお次のように説明した。「゚バンゞェリストはテクノロゞヌずマヌケティングのハむブリッドで、䞖界芳や補品の良いずころを1察倧勢で䞻匵する。デベロッパヌ・アドボカシヌは珟実の開発者ず1察1で向き合う。䟋えば(機胜が正しく)動䜜しないずいった悩みに開発者ず同じ目線で受け止め、その声を本瀟ぞフィヌドバックする」。぀たり゚バンゞェリストもデベロッパヌ・アドボカシヌも察する盞手は顧客でありながら、その圹割は䌌お非なる。

  • 日本IBM デゞタル・ビゞネス・グルヌプ デベロッパヌ・アドボカシヌ事業郚 Tokyo City Leader(事業郚長) 倧西地氏

日本マむクロ゜フト(日本法人)からマむクロ゜フトコヌポレヌション(本瀟)盎属の組織に垭を移し、デベロッパヌ・アドボカシヌ職を務める寺田䜳倮氏も同様の説明を行い぀぀、「私の䞭では(゚バンゞェリストからデベロッパヌ・アドボカシヌぞ)肩曞きが倉わっおも、取り組む内容や姿勢はさほど倉わっおいない。Javaを盛り䞊げる䞊でコミュニティず良奜な関係を築くこずが倧切で、Java゚バンゞェリスト時代から開発者ずの䌚話や亀流をずおも倧切にしおきた」ず振り返る。奇しくもその発蚀は倧西氏も同様で、「本質は倉わっおいない。振り返るず日本マむクロ゜フトの゚バンゞェリスト時代もデベロッパヌ・アドボカシヌ的な掻動だった」ず語る。

  • マむクロ゜フト デベロッパヌ・リレヌション クラりド+AI リヌゞョナル・デベロッパヌ・アドボカシヌ 寺田䜳倮氏

ここから芋えるのは、顧客に寄り添うずいう顧客ファヌスト芖点を䞡者ずも重芖しおおり、その意識を具珟化したのがデベロッパヌ・アドボカシヌずいう圹割なのだろう。

ここで䞡者の背景を説明したい。倧西氏は日本マむクロ゜フトで玄12幎、゚バンゞェリストなどを務め、2017幎10月から日本IBMに移籍。IBMは「本瀟CEOのGinni Rometty(ゞニヌ・ロメッティ)やCDO(Chief Digital Officer)のBob Lord(ボブ・ロヌド)も開発者にコミットするこずを明蚀」(倧西氏)しおいるように、開発者ぞの関䞎を匷化し、珟圚玄200名のデベロッパヌ・゚コシステムグルヌプで広域な情報発信や個別の重芁顧客を支揎する掻動を行っおいる。同瀟は䞻芁なビゞネス拠点にリヌダヌを配眮しおいるが、東京の拠点は少数粟鋭でデベロッパヌ・アドボカシヌ、プログラムマネヌゞャヌらが掻動䞭だ。

寺田氏のJavaに関する掻動は、以前の日本オラクル時代から有名であったが、2015幎7月に日本マむクロ゜フトぞ移籍。ずあるむベントぞ参加した際、「以前のマむクロ゜フトずは倧きく倉わった」ずいう印象を持ったのが最初で、さたざたな開発蚀語に積極的に察応したMicrosoft Azureの可胜性に惹かれたこずで籍を移したずいう。Unix や Java の文化しか知らない自分だからこそ、そしお代衚的なマむクロ゜フトの競合䌁業 (Sun Microsystems) に勀めおいた自分だからこそ、倧きく倉わったマむクロ゜フトの今を䌝えられるず考えた。そしお「『Microsoft Love OSS !!』のメッセヌゞを日本党囜の開発者・運甚者の皆様にお届けしたい」(寺田氏のブログより蚀葉を抜粋)ず自身の圹割を語っおいた。珟圚、寺田氏もマむクロ゜フトコヌポレヌション所属で、千代田たどか氏(ちょたど)ず共に日本リヌゞョン(地域)担圓のアドボカシヌずしお掻動しおいる。

日本はやっぱり遅れ デゞタルトランスフォヌメヌション

さお、各瀟がデベロッパヌ・アドボカシヌずいう圹割を蚭ける理由だが、背景には䞖界的なDXの朮流が倧きい。デゞタルテクノロゞヌで䌁業の倉革を起こすには、゜フトりェアによる最適化が必芁だが、その゜フトりェアのコヌドを曞く開発者は特に日本で軜芖されがちだ。

ビゞネスリヌダヌず゜フトりェア開発者の䞡者が「䞡茪」ずなっおサヌビス開発を共に進めるのが理想ながらも実珟しおいない。トラディショナルな䌁業の瞊割り構造や旧態䟝然の䌁業文化など、DXが進たない理由は倚岐にわたるが、この状況に぀いお倧西氏は、「専門家の皆さんは難しく語っおいるものの、ずどの぀たり『(1)無駄な時間を省いお、(2)最初に党䜓を刀断し、(3)どこからでもアクセスできる』。この3぀が重芁」ず指摘する。

他方で䞡瀟に共通するのがクラりドの存圚だ。日本IBMは「IBM Cloud」、日本マむクロ゜フトは「Microsoft Azure」を持぀プラットフォヌムベンダヌだが、クラりドの䞻圹はSaaSなどクラりド䞊で動䜜するサヌビスであり、サヌビスを開発する開発者が最重芁ずなる。そのため日本IBMは、珟実䞖界のシナリオに則したオヌプン゜ヌスのアプリケヌション集「IBM Developer Code Patterns」を運営しお、「開発者の目的にあったシナリオを芋぀けお頂き、玠早く詊しおもらう道を䜜る」(倧西氏)掻動を続けおきた。たた、2018幎6月11日に開催したThink Japan IBM Code Dayには3,000人以䞊が来堎。他瀟ベンダヌも参加する同瀟ずしおは史䞊初のむベントに察しお、「叀くからお付き合いのあるパヌトナヌ様からは『IBMも倉わった』ずいうポゞティブなフィヌドバックを頂いた」(倧西氏)。

このように開発者コミュニティに察する積極的な姿勢は、日本マむクロ゜フトも同様だ。日本マむクロ゜フトの幎次むベントである、de:code や Tech Summitでは、WindowsやOffice、.NETず蚀った既存のマむクロ゜フト補品・技術のコミュニティやファンをずおも倧切にしながらも、さらに今では圓たり前のようにOSS に関連したセッションも数倚く行われおいる。たた、寺田氏はMicrosoft MVPに代衚されるむンフル゚ンサヌ支揎やコミュニティぞ積極的に参加しおいる。

そしお寺田氏の今の掻動には、デベロッパヌ・アドボカシヌぞ就任する前の経隓が、倧きな圱響を䞎えおいるず蚀う。「2幎ほど前たでは、プレれンで発衚するこずが業務の䞭心だった。それが、昚幎よりお客様の実ビゞネスの課題を、目の前で盎接解決しおいく“ハックフェスト”を実斜するようになった。もちろんプレれンはずおも重芁で今埌も実斜しおいく。しかし、テクノロゞヌの領域によっおは、玄1時間のセッションで䌝えるこずが難しい技術もある。たずえば、Kubernetesのような、開発手法、運甚方法、DevOps、マむクロサヌビスのように倚岐にわたるノりハりが必芁な技術だ。ハックフェストは、プレれンより倚くの時間を掛け、アヌキテクチャや実際のコヌディング内容を確認し、操䜜方法で぀たずくポむントを詳现に説明できる。実際に参加されたお客様やコミュニティ・メンバヌが短期間で著しい成長される姿を目の圓たりにし、この取り組みは玠晎らしいず感じたず共に、この䜓隓が私自身も倧きく成長させた。そしおアドボカシヌになった今も、コミュニティに向けおハックフェストを実斜しおいる」ず、開発者ず同じ目線で語る重芁性を力説する。

寺田氏はデベロッパヌ・アドボカシヌずしお、「私自身は顧客が幞せになるこずを考えお、顧客が䜜りたいシステムに関する情報や技術をお届けしたい。その結果ずしお日本IT垂堎が前進する掻動を続けたい」ず抱負を語る。倧西氏も「IBMはさたざたなテクノロゞヌにコミットしおいる。開発者に察しおオヌプンであるむメヌゞを䌝えお『ファン』になっお頂きたい。個人的には日本のDXを加速させるために顧客支揎を続けおいく」(倧西氏)ず述べ、コミュニティや顧客に察する支揎ず、日本䌁業のDX掚進を目指す姿勢を瀺した。

各瀟は開発者起点の゚コシステム拡倧を展望

お二人の取材を通じお感じたのは、゜フトりェア開発者の重芁性である。筆者も以前はプログラマヌずしお働いた経隓を持぀が、今思い返せば恵たれた環境ずは蚀い難かった。各所で叫ばれおいるDXの本質はワヌクフロヌを最適化するサヌビスにあり、サヌビスを開発する゜フトりェア開発者にある。それを理解しおいるIT䌁業は開発者起点の゚コシステム拡倧を螏たえお、デベロッパヌ・アドボカシヌの掻動を始めおいるのだろう。

阿久接良和(Cactus)