登山が趣味で、毎月、山に出かけている。筆者は友だちと行くのだが、単独登山の人も多く、よく写真撮影をお願いされる。そんな時、相手から手渡されるスマホの5台に1台は、ディスプレイがキズ付いている印象だ。
あくまで個人の見解だが、それほど登山者のスマホは傷んでしまう。それもそのはずで、日本の山の多くが噴火や隆起によるものなので、高い山ほど岩だらけ。スマホを落としたら、ヒビやキズは避けられない。
実は、筆者もヒヤッとした経験がある。それは、紅葉で有名な北アルプスの涸沢カールでのできごとだった。憧れの涸沢カールに到着し、友だちと写真を撮り合っていたところ、「撮りましょうか?」と声をかけてくれた人がいた。その親切な人が写真撮影後、あろうことか買ったばかりの私のスマホを岩の上に落としたのだ。
その人は慌ててスマホを拾い上げると、サッと手渡して逃げるように去って行った……。泣きそうになりながらスマホをチェックすると、ヒビは入っていなかったものの、新品のスマホケースに数カ所、キズがついていた。とはいえ、ディスプレイは無事。手帳型のケースだったことが幸いして、うまく画面をカバーしてくれたようだ。マジでホッとした。
もし画面が割れていたら……。その親切な人は、私にスマホ代17万円を弁償してくれるのか? いや、それは無理だろう。じゃあ、私が泣き寝入りしなきゃいけないのか? いや、それも納得いかない!
そんなモヤモヤとした気持ちは解消されることなく、その後「写真を撮りましょうか?」と声をかけられても、「自撮りの練習中なので…」と、かたくなにこばみ続けた。しかし、その数が増えるにつれ、親切で言ってくれているのに申し訳なく感じ始めた。そんな時に出会ったのが、FCNTの「arrows Alpha」だった。
そうだ! もし落としても画面が割れないスマホを使えばいいんだ!
arrows Alphaは落としても、踏まれても、水没してもそうそう壊れない頑丈な造りがウリ。きっと登山にありがちなトラブルも難なくクリアしてくれるに違いない。そこで、実際に登山道で落下させたり、斜面で滑落させたり、川に水没させてみたりした。はたしてarrows Alphaは耐えられるのか?
小石や砂だらけの登山道で落下と滑落をテスト
まず試してみたのが、登山道でのスマホの落下だ。登山中には美しい眺望や珍しい花、ダイナミックな岩など、撮影したいものがいろいろある。しかし、慌ててスマホを取り出した時などに、うっかり手を滑らせて落としがちだ。
そこで、ウェアのポケットの位置からスマホを登山道に落としてみた。普段、注意深く取り扱っているだけに、スマホをわざと落とすという行為に心臓がドキドキした。「本当に大丈夫かな……? 割れないよね……?」と思い切って落としたところ、小石がたくさんある登山道でバウンドし、くるっと回転して着地。ディスプレイに小石が当たったので心配したが、確認したところどこにもキズがなく、スマホの動作にも影響がなかった。スゴイ!
【動画】登山道での落下テスト。3度落としてみたが無事だった
さすが1.5mの高さからコンクリートに落下させる試験をクリアしただけある。しかも、arrows Alphaは防塵性能IP6Xに対応。米国国防総省の調達基準であるMIL規格の落下、耐衝撃、防水、防塵など23項目の要件も満たしている。落下させても画面が割れにくい構造で、世界最高水準の頑丈さとなると、まさに山にぴったりではないか。
落下の次は、斜面で滑落させてみた。登山では急斜面の下りで足を滑らせ、尻餅をついた時などに、ポケットからスマホが滑り落ちることがある。そこで斜面で落としてみたところ、砂にこすれたり、石に当たったりして、1~2mほど滑り落ちた。本来なら悲鳴ものの衝撃度だ。
カメラのレンズ部分や背面に土や砂の汚れが付いたものの、拭き取ると元通りの姿になった。本体背面にうっすらカスレが残ったが、それも光の反射で気付く程度なのでほぼ影響はない。落下、滑落のトラブルを回避できるとあらば、もう山では最強と言える。
【動画】斜面での滑落テスト。1~2mほど滑り落ちた
水没や水流にも強いことが証明された
残る水没は、沢登りなどをする時に起こりがちだ。沢登りとは、渓流や沢を下流から上流へとさかのぼる登山スタイル。濡れることが前提なので、スマホも防水の方が安心。川や滝などの景色を撮影中に、うっかり手が滑ることもあるだろう。
そこで、登山道に沿って流れる川に浸してみた。水中でもちゃんと画面を表示することに驚いた。数分そのまま川の中に放置してみたのだが、何ら影響があることはなかった。
arrows Alphaは、防水性能IPX6/8/9に対応。約3mの距離から1分あたり100リットルの水を、注水ノズルで最低3分間、あらゆる方向から噴流されても、水深1.5mのところに沈めて約30分間放置しても、80度のお湯を高温・高圧力・スチームジェット洗浄で放水しても、通信機器としての機能に影響がないことが証明されている。
今回試したように、ゆったりとした流れの川に数分放置したくらいでは、正直びくともしないだろう。
山頂での休憩時にスマホにコーヒーをこぼしたり、そのコーヒーを流水で洗い流すことも試した。コーヒーや水が部分的に画面に当たると、タッチ操作した時のように機能が表示される。こんな状況でもちゃんと起動することに驚いた。
MIL規格では、高温動作(60度固定)や高温保管(70度固定)、低温動作(-20度固定)や低温保管(-30度固定)にも対応。一時的にコーヒーがかかっても心配無用だし、雪山など氷点下の環境でも利用できるのは安心。本体は石鹸やハンドソープで洗っても大丈夫なのだそうだ。
そのほかの機能としては、充電がままならない登山中に2日間の長持ちバッテリーは頼もしいのひと言。山小屋で充電できたとしても、数少ないコンセントはみんなで共有になるので、約35分の超急速充電はありがたすぎる機能だ。
加えて、約5030万画素のカメラとAI補正で、動く被写体や暗い場所、逆光の撮影も、明るさや色味を最適化して美しく撮影できる。最大10倍までデジタルズームできるので、遠くの被写体に迫れたり、超広角カメラで美しい山容をワイドに撮影できたりもする。
登山でありがちなトラブルでもスマホの破損を回避でき、バッテリーの持ちがよく、カメラ機能もバッチリのarrows Alphaは、最強の山スマホだといえる。しかも価格は8万円台とお手ごろ。登山でも安心して使える点は魅力的で、arrows Alphaに乗り換えるのもアリかなと思い始めている。








