IT企業各社が、生成AI/大規模言語モデル(LLM)の開発に取り組んでいます。パソコンやスマートフォン関連でいえば、Windowsで知られるMicrosoftは「Copilot」を、Android陣営の盟主・Googleは「Gemini」をそれぞれ開発しています。どちらも自社技術で、さまざまな製品/サービスに統合されはじめています。
その中でAppleは、どちらかといえば慎重なスタンスです。iOSやmacOSでは、生成AI技術が「Apple Intelligence」という名称でSiriに統合されていますが、クラウド上のエンジンにOpen AIの「ChatGPT」を採用し、必要に応じて呼び出す方式を採用しています。
外部技術を利用しているとはいっても、ユーザインタフェースにこだわりのあるAppleのこと、取ってつけたような実装はしていません。設定アプリの隅々をチェックしても、ChatGPTに関する項目は「Apple IntelligenceとSiri」に拡張機能として存在する程度で、ChatGPTの利用を意識しないようデザインされています。
そのChatGPTは、猛烈な勢いで開発が進められており、iOS 26がリリースされる少し前の2025年8月には次世代モデル「GPT-5」が公開されました。従来の「GPT-4o」や「o3」は第一線の役割を終え、ChatGPTのモデル体系はGPT-5系へと全面的に更新されています。
だから、iPhoneのSiri経由で呼び出すChatGPTは「GPT-5」と推定されますが、前述したとおり設定アプリにそのような記載はありません。ではどうすれば...Siriに聞けばいいのです。2025年10月現在、Siriに「このChatGPT」のバージョンは? と訊ねれば、「GPT-5です」と答えるはずですよ。
