アイロボットジャパンが、ロボット掃除機「ルンバ」のラインナップを一新し、新製品6モデルを発表した。3万円台の低価格モデルにもLiDARを搭載し、間取りや障害物を把握して効率よく掃除できるようにするなど、性能を底上げしたのが特徴。中級機は、集めたゴミを圧縮してゴミ捨ての頻度を減らせる独自機能も搭載する。新製品はすべて本体デザインを一新してモダンな印象が高まったほか、低予算で利用できるサブスクリプションモデルも用意した。

製品ラインナップや製品名が複雑で分かりにくいことや、中国メーカー勢にはないルンバならではの目玉機能に欠けるのは気になるが、ブランド力の強さを生かして消費者にアピールする。

  • アイロボットジャパンが「ルンバ」のラインナップを一新。スタンダードシリーズはブラックとホワイトのカラバリを用意することもあり、かなり賑やかなラインナップとなった

  • デザインは、従来の円をモチーフにしたものを改め、モダンな印象に仕上げている

新製品は、スタンダードな「Roomba」シリーズ、自動ゴミ捨て機能やモップ洗浄機能を備えた「Roomba Plus」シリーズ、最上級の吸引力に仕上げた「Roomba Max」シリーズの3シリーズで構成。新製品は6製品で、発売済みモデル2製品を加えた8製品をラインナップ。一部製品はオンライン限定販売となる。

「Roomba」シリーズ

スタンダードなRoombaシリーズは、もっとも低価格な「Roomba 10S Comboロボット」を39,400円で用意。この価格ながらLiDARセンサーを搭載し、室内の間取りを把握して効率よく掃除できるほか、水拭き機能も備える。派生モデルとして、コンパクトな設計の自動ゴミ捨てステーションが付属する「Roomba 10S Comboロボット+AutoEmpty充電ステーション」を約2万円高の59,200円で用意する。

  • 4万円を切る価格ながらLiDARセンサーを搭載した「Roomba 10S Comboロボット」。デザインも上質になった

  • 自動ゴミ捨てステーションが付属する「Roomba 10S Comboロボット+AutoEmpty充電ステーション」も用意

目を引くのが、ゴミを圧縮してロボット掃除機本体に保存し、60日はゴミ捨てが不要な「Roomba 20S DustCompactor Comboロボット」を用意すること。価格は59,200円で、ゴミ捨てステーションを置く場所がない人に向く。

  • ゴミを圧縮する機構を備えた「Roomba 20S DustCompactor Comboロボット」。本体の厚みはあるがLiDARセンサーの上部の出っ張りがなく、デザインはよりスマートだ

  • 掃除中にダストボックス内のヘラが動き、ゴミを圧縮して格納する仕組み

「Roomba Plus」シリーズ

「Roomba Plus」シリーズは、自動ゴミ捨て機能やモップ洗浄機能を備えた「Roomba Plus 405 Combo ロボット + AutoWash 充電ステーション」(98,800円)と「Roomba Plus 505 Combo ロボット + AutoWash 充電ステーション」(128,400円)の2機種をラインナップする。

  • 自動ゴミ捨て機能やモップ洗浄機能を備えた「Roomba Plus」シリーズ。シリーズの2機種で細かな機能や装備の相違点がある

基本性能はほぼ共通だが、細かな相違点がある。Roomba Plus 505のみ端までモップ掛けできる機能や、カメラを搭載してより効率的に掃除できる機能などを搭載する。

  • モップがせり出して部屋の隅まで水拭きできる機能は、Roomba Plus 505のみに備わる

「Roomba Max」シリーズ

新機種は「Roomba Max 705 Vac ロボット + AutoEmpty 充電ステーション」1機種を投入する。全部入りの最上位モデルではなく、カーペットやじゅうたんのある家庭に向けて吸引力を高めたモデルで、水拭き機能は搭載しない。コンパクトな設計のゴミ捨てステーションが付属する。価格は98,800円。

  • カーペットやじゅうたんでの利用を見込んで吸引力を引き上げた一方で、水拭き機能を省略した「Roomba Max 705 Vac ロボット + AutoEmpty 充電ステーション」