iPadOS 18の目玉機能である「Apple Intelligence」の日本語対応は2025年中ですが、iPadの言語設定を英語環境に切り替えれば日本でもすでに利用できます。前回の記事では具体的な利用方法と、文章の校正や書き直し、要約などが行えるApple Intelligenceの作文ツールなどについて解説しましたが、今回は注目の画像生成機能「Image Playground」について紹介します。
「Image Playground」アプリで作成
いくらAIがすごい力を持っていたとしても、それを人々が日常生活に役立つ形で利用できなければ意味がないでしょう。すでに生成AIを利用して文章や画像を作成したことがある人も多いと思いますが、満足いく結果を得るにはプロンプトと呼ばれる指示や質問の仕方が大事であるため、誰もが上手に使いこなせるわけではありません。
そうした中、Appleがパーソナルインテリジェンスシステムと呼ぶApple Intelligenceが優れているのは、Appleらしい「ユーザを第一に考えたアプローチ」です。特に、人々がAIを気軽に利用できるようにするために画像生成アプリ「Image Playground」を用意しているのはとても素晴らしいことだと思います。
この「Image Playground」アプリは、生成AIに慣れ親しんだことがない人でも普通のアプリのように使い始めることができ、プロンプトを入力しなくても手軽に画像生成を楽しめます。自分の写真を選択して似顔絵を作ったり、ペットの写真をイラストにしたり、あらかじめ用意された「誕生日」「宇宙」「サイエンスフィクション」といったコンセプトをタップするだけで自分の理想に近いオリジナル画像を生み出せます。
そして生成した画像はコピーや共有、保存をして、「メール」アプリなどに貼り付けて家族や友だちに送ったり、書類に貼り付けたり、日常生活のいろいろな場面ですぐに利用可能。もちろん、プロンプトを入力して画像を生成することも可能です。
Apple Intelligenceを使うのは日本語対応してからでいいや!と思っている人も、このアプリで遊ぶためだけにiPadを英語環境に切り替えてApple Intelligenceを使ってみてはどうでしょうか。Image Playgroundは、M1以降を搭載のiPadおよびiPad mini(A17 Pro)で利用できます。
Image Playgroundは「メッセージ」からも使える
Image Playgroundはアプリを使用するだけでなく、「メッセージ」や「フリーボード」などのアプリから利用して、画像を生成することもできます。
「メッセージ」アプリで利用する場合は、新しいメッセージかチャットを開き、[+]をタップして[Image Playground]を選択するだけ。Image Playgroundアプリ同様の作成画面が開くので、生成画像を作成するとチャット内に追加され、そのまま送信できます。
チャットの会話に合わせて楽しい画像を生成して送れば、会話がもっと盛り上がるでしょう。
「ジェン文字」の作成は今のところiPhoneだけ
なお、Apple IntelligenceではImage Playgroundによる画像生成に加え、「ジェン文字(Genmoji)」と呼ばれるカスタム絵文字を生成できます。ジェン文字とは「Generative AI」を活用して生み出されたemoji(絵文字)のこと。
「メッセージ」アプリや「メモ」アプリを開いてテキストフィールドを絵文字にキーボードに切り替え、ジェン文字ボタンをタップして説明を入力するだけで使い始めることができます。作成したオリジナルの絵文字は、メッセージに追加したり、ステッカーやTapbackのリアクションとして使うことが可能です。
ただし、このジェン文字が作成できるのは今のところiPhone(iPhone 16モデル、iPhone 15 Pro、iPhone 15 Pro Max)のみで、iPadでは作成できません。興味がある人はiPhoneでApple Intelligenceをオンにして利用してみてはいかがでしょうか。