Reuterは9月17日、「How Intel lost the Sony PlayStation business(インテルはどのようにソニーのPlayStation向け事業を失ったのか)」と題したニュースを報道し、その中でAMDが次期「PlayStation 6(仮称)」向けプロセッサの製造・開発を受注したと報じている。

  • AMD、「PlayStation 6(仮称)」向けプロセッサを受注? Intelの失注報道で言及、ロイター報道

Intelの事情を詳しく知るという3人が匿名を条件に明らかにした内容。PlayStation 4、PlayStation 5、さらに先日発表されたPlayStation 5 ProにもAMD製品が採用されており、この報道が真実なら次期製品にもAMD製品が継続して搭載されることになる。この継続性はIntelとの競争でAMDに対して有利に働いた可能性があったようで、仕様としての後方互換性確保はプロセッサ受注における大きな争点になったと見られる。

報道の中で、ソニー製次期ゲーム機への採用が叶っていれば、苦境に立たされているIntelのファンドリ事業にとって光明になったかもしれないことにも言及されている。ソニーのゲーム機は通常5年間で1億台以上市場に流通するため、半導体企業にとっては多少薄利でも多売することが可能。AMDがかつて苦境だった際、PlayStation 4向けプロセッサの受注で大きく収益性を改善した事例と対照的な事態といえるかもしれない。

報道の中でReuterは各社にコメントを求めており、ソニーとブロードコムはコメントの要請を拒否。AMDもコメントを控えているが、Intelは「私たちはこの報道に強く同意しないことを表明しますが、潜在的な顧客とのやり取りについてコメントするつもりはありません」と述べている。