Zepp Healthは7月30日、同社のスマートウォッチ「Amazfit」新製品として、2024年秋にスマートリング「Amazfit Helio Ring」(アマズフィット ヘリオ リング)を日本で発売すると発表した。チタン製で軽く、単体で健康・運動データを取得できるほか、Amazfitスマートウォッチと組み合わせてより高精度なデータ計測も可能となる。
公式サイトや量販店、AmazonをはじめとしたECサイト、量販店や時計専門店のオンラインショップなどで取り扱う。価格は未定だが“戦略的な価格”を想定しており、「既存製品と比べて競争力がある、戦略的な値付けを考えている」(Zepp Healthジャパン ゼネラルマネージャー 薗部晃二郎氏)という。
Amazfit初のスマートリング、アスリートの利用も想定
Amazfit Helio Ringは、Amazfitブランド初のスマートリング。健康を意識する一般ユーザーのほか、本格的にスポーツ活動するアスリートの利用も想定する。すでに発売している米国では生産が追い付かないほどの需要とのこと。なお、製品名の由来はギリシャ語で太陽を意味する「Helios」(ヘリオス)に由来し、太陽のエネルギー、明るさ、活力を表現したという。
このAmazfit Helio Ringで何ができるのか? というと、小型デバイスながら基本機能は健康管理、運動計測と、同社のAmazfitスマートウォッチに準じる形だ。皮膚電気活動(EDA)センサーにより、手からの汗などを検知しストレス計測ができるほか、睡眠モニタリング、睡眠時の呼吸の質の追跡、心拍数、血中酸素レベルなどの健康モニタリングが可能。身体やメンタルの疲労・回復状態を数値化した「レディネススコア」も確認できる。
スポーツではランニングやウォーキング、サイクリング、トレッドミルの4種類で運動データを計測・分析できる(本体にボタン類がないため、スポーツ時はアプリから計測をスタートさせる)。VO2 Maxやトレーニング負荷も計測でき、取得したデータから運動後にどの程度の時間で身体が回復するかの目安もわかる。単体では位置情報の測位はできず、スマートフォンや同社スマートウォッチと連携する形となる。
取得したデータは、Amazfitスマートウォッチと同じくZeppアプリで管理・確認でき、Amazfitスマートウォッチと一緒に使うことで、両方のデータを統合しより高精度のデータを算出できる。多種類のスポーツをこなすアスリート向けというよりは、特にランニングを主軸として、余計な重さのあるウォッチを着けずとも運動データを計測でき、運動後の回復具合をコントロール・分析できる点がアスリート向けとされている。
頑丈かつ軽いチタン製、重さは4g未満に
本体はチタン合金で、4g未満という軽さも特徴。実際に試用機を手にしたところ見た目よりずっと軽く、玩具かモックのようにさえ感じられた。ちなみに同社は睡眠モニタリングをしたいけれど、スマートウォッチが重くて寝るときに邪魔だという人にも着けてもらいやすいとアピールしている。
防水性能は10ATM(水深100mに相当する圧力に対応)。日本におけるサイズ展開は8号、10号、12号の3つで、カラーバリエーションはなし。バッテリー駆動時間は、サイズにより異なるがおおむね4日~5日を想定する。バッテリー容量は8号で16.5mAh、10号で18.5mAh、12号で20.5mAh。
搭載センサーはBioTracker PPG心拍センサー、温度センサー、EDAセンサー、3軸加速度センサー、3軸ジャイロスコープ。スマートフォンとはBluetooth Low Energyで通信する。
サイズや色のバリエーションの少なさが惜しくも思えるが、同社によるとサイズ展開もカラーバリエーションも技術的にはもちろん増やせるが、増やすとどうしても価格に転嫁されてしまうため、それを避けたいと説明。「いい商品を出しても高すぎると使ってくれる人がおらず、あまり意味がない。手に取ってもらう価格にするため、サイズや色はある程度絞り込んで、まずはリーズナブルな価格設定で市場に出していくということが、ファーストステップと考えている」(薗部氏)としている。ただしサイズについては、今後バリエーションの拡大を検討しているという。