Safariといえば、iOSに標準装備のWEBブラウザ。iPhoneを使い始めた時点では、コンパスをモチーフにしたアイコンがドック領域に置かれているはずです。Safariは標準装備のアプリですから、特に疑問を感じずに使い続けているユーザが大半なのではないでしょうか。

そのSafariは、「削除はできるが削除はされない」仕様になっています。アプリアイコンを長押しすると現れるメニューで「アプリを削除」を選択し、「"Safari"を削除しますか?」と訊ねるダイアログで「ホーム画面から取り除く」を選択すると、ドック/ホーム画面上からSafariのアイコンは姿を消します。

しかし、実際にはSafariは削除されません。ホーム画面から取り除かれたに過ぎず、アプリの実体はiPhone上に変わらず存在します。アプリライブラリでSafariを検索すると、Safariのアイコンが表示され、従来どおり起動することができます。タブやブックマーク、閲覧履歴などの情報もそのまま残されており、アイコンがドック/ホーム画面から消えたこと以外なにも変わりません。

つまり、SafariをiPhoneのストレージ上から完全に取り除くこと(アンインストール)はできません。HTMLを解釈し画面に表示するSafariのエンジン部分は、システムと密接につながっているため、削除しようとするとドック/ホーム画面からアイコンを消すだけに止めているのです。

同様に、「電話」や「設定」、「メッセージ」や「カメラ」といった標準装備のアプリを削除しようとすると、アンインストールではなくアイコンの削除が行われます。元に戻すときも、Appストアからのダウンロードではなく、アプリライブラリから「ホーム画面に追加」の処理を行います。

  • Safariなど主要なアプリを削除しても、ドック/ホーム画面からアイコンは消えますが本体は残っています