富士フイルムは5月24日、レンズ交換式のミラーレスカメラ「FUJIFILM X-S20」(以下、X-S20)を発表した。ディープラーニング技術を用いて開発した被写体検出AFを新たに搭載した点や、Vlog撮影に向くVlogモードを新たに搭載したのが特徴。大型バッテリーの採用で、撮影枚数や撮影時間も大幅に伸ばした。価格はオープンで、予想実売価格はボディ単体モデルが204,000円前後、標準ズームレンズ「XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」が付属するレンズキットが22万円前後。いずれも6月29日より発売する。

  • 被写体検出AFを強化した動画志向のミラーレスカメラ「FUJIFILM X-S20」

X-S20は、裏面照射型の「X-Trans CMOS 4」センサー(有効約2,610万画素)と、最新世代の画像処理エンジン「X-Processor 5」を搭載するミラーレスカメラ。「X-S10」の後継モデルで、顔・瞳AFはそのままに、新たにディープラーニング技術を用いて開発した被写体検出AFを搭載している。この新機能により、鳥 / 車 / 飛行機 / 電車 / 昆虫などをAIで検出し、被写体を自動的に追尾してくれる。

  • X-Trans CMOS 4センサーとX-Processor 5を組み合わせている

シーンを判別して自動で最適な撮影設定にする「AUTOモード」には、新たに「AUTO被写体検出機能」を追加。最適な撮影設定のまま、自動で被写体を検出してピントを合わせて追従してくれる。「フィルムシミュレーション」には、「ノスタルジックネガ」など全19種類のモードを搭載。写真フィルムを選ぶ感覚で多彩な色表現が楽しめる。

グリップ部は「X-Sシリーズ」の特長を受け継ぎ、ホールド性に優れる大型グリップを採用。バッテリーも大容量化し、撮影可能枚数が約800枚まで増加している。動画撮影時間もフルHD/59.94p時で最大180分となり、長時間撮影も快適だ。手ブレ補正機能は、5軸/最大7.0段のボディ内手ブレ補正機能を内蔵。

動画撮影機能は、カメラ内のSDメモリーカードに最大6.2K/30P 4:2:2 10bitでの記録が可能。ダイナミックレンジを13+stopに広げた「F-Log2」も搭載する。音声の記録は、3.5mmマイク/イヤホンジャックの搭載により、外部マイクを使っての記録に対応。新たに「Vlogモード」を搭載することで、Vlog撮影もやりやすくなった。

  • 新たに「Vlogモード」を搭載した

記録メディアは、最大2TBのSDXCメモリーカードに対応。EVFは236万ドットと高精細で、背面液晶は184万ドットのバリアングル式を採用。無線機能は、IEEE802.11ac/a/b/g/nとBluetooth 4.2に対応。本体サイズはW127.7×D65.4×H85.1mm、重さは約491g(バッテリー、メモリーカード含む)。