ソニーは5月23日、VLOGCAMの新製品「ZV-1 II」を発表した。レンズ一体型モデル「ZV-1」の派生モデルで、35mm判換算で18~50mm相当の超広角ズームレンズを搭載して広角側をより広くカバーしたのが特徴。映画のワンシーンのような撮影が手軽にできるシネマティックVlogや、指向性が選べるインテリジェント3カプセルタイプの内蔵マイクなど、先日発売したフルサイズVLOGCAM「ZV-E1」で搭載した機能や装備も一部盛り込んだ。自撮りの多いVlog撮影を楽しみたい若年層に売り込む。

価格はオープン。予想実売価格は、カメラ単体モデルが12万円前後、シューティンググリップキットが135,000円前後。カラーはブラックとホワイトの2色。

  • ズームレンズ一体型のVLOGCAMに新製品「ZV-1 II」が登場。35mm判換算で18~50mm相当の超広角ズームレンズを搭載しつつ、フルサイズ機「ZV-E1」で採用した撮影機能や装備も盛り込んだ意欲的なモデルだ

VLOGCAMシリーズのレンズ一体型モデル「ZV-1」に追加した兄弟モデル。35mm判換算で24~70mm相当(F1.8-2.8)をカバーするズームレンズを搭載するZV-1に対し、18~50mm相当(F1.8-4.0)と広角側に寄せたズームレンズに変更した。複数人の自撮りなど、自撮りでは超広角が求められることが多いことを受けての改良。イメージセンサーは1型のExmor RSセンサー(約2,010万画素)。

レンズは光学式手ブレ補正機構が省かれた。電子補正を用いたアクティブモードによる補正に対応する(動画撮影時のみ)。

  • 伝統的なコンパクトデジカメのスタイルは、ZV-1から継承する。AF性能や速写性能も高く、写真撮影用の高性能デジカメとしても満足して使える

  • 35mm判換算で18~50mm相当の超広角ズームレンズを搭載。レンズ内手ブレ補正機構は省かれた

基本的な本体デザインや本体サイズはZV-1を継承するも、ZV-1は発表から3年が過ぎたこともあり、4月に投入したフルサイズVLOGCAM「ZV-E1」で搭載した装備や機能をいくつか採用してブラッシュアップを図った。

本体上部の内蔵マイクは3つに増やし、カメラが人物を認識して指向性を自動的に切り替えるインテリジェント3カプセルマイクに改良した。指向性の変更はマニュアルで切り替えることも可能。側面の充電端子は、USB Type-Cに変更した。

  • 上部のマイクは3カプセルタイプで、指向性を持たせた音声収録に対応する

  • USB端子は従来のmicroUSBから、晴れてUSB Type-Cに置き換えられた

映画のワンシーンのような撮影が手軽にできるシネマティックVlog機能も追加した。基本的な機能や描写はZV-E1と同じだが、肌色の色再現性を向上したS-Cinetoneのルックのみ省かれた。

  • ZV-E1で搭載したシネマティックVlog機能を採用。難しい設定なしに、撮って出しで映画のような映像が手軽に撮影できる

別売のシューティンググリップ「GP-VPT2BT」にも対応する。底面の三脚穴の位置を端寄りに移したことで、メモリーカードやバッテリーを交換する際にシューティンググリップを取り外す必要がなくなった。

  • シューティンググリップはZV-1用のものが使用できる

  • 三脚穴の位置を少し端にずらしたことで、シューティンググリップを装着したままメモリーカードやバッテリーが交換できるように改良した

本体サイズは105.5×60×46.7mm、重さは約292g(メモリーカード、バッテリー含む)。ZV-1と比べて本体サイズは奥行き方向が少し大きくなったが、重さはわずかに軽くなった。

  • ズラリ並んだVLOGCAMシリーズ。小型軽量で広角撮影が手軽に楽しめるモデルとして、幅広い層に響きそうだ