ロボット掃除機ユーザーにとって、「ロボット掃除機が椅子の脚や机の下から抜け出せなくなって、助けを求めている」という経験は結構“あるあるネタ”かつ悩みのタネではないでしょうか?

そんな悩みを解決するよう開発された、直径24.8cmの小型ロボット掃除機「SwitchBotロボット掃除機 K10+」(以下、K10+)が、IoT・スマートホーム事業を手掛けるSWITCHBOTから登場しました。発表会から実機のサイズ感や特徴などを紹介します。

  • K10+の発表会場で実機を目にすると、咄嗟に「小さ!!」と口から出てしまいました。写真は片手で持ってみたときのようす。小ささが伝わるでしょうか?

    K10+の発表会場で実機を目にすると、咄嗟に「小さ!!」と口から出てしまいました。写真は片手で持ってみたときのようす。小ささが伝わるでしょうか?

K10+は、4月25日11時から応援購入サービス「Makuake」にて販売。一般販売予定価格は、専用アクセサリーがセットになって68,880円ですが、39%オフの41,800円で購入できるプラン(先着30人)など、複数の応援購入プランを用意しています。

  • 付属の自動ゴミ収集ステーションに収まったようす。本体サイズは直径248×高さ92mm、ゴミ収集ステーションのサイズは、W220×D160×H320mm。ロボット掃除機の重さは約2,3kg。ロボット掃除機本体とステーションはどちらも光沢のあるデザインです

  • 広めの戸建て住宅に住んでいる人向けに、2台セットで購入できるプランも用意しています

直径25cm以下のサイズ、メリットは?

今回登場したロボット掃除機「K10+」の特徴は、何といっても直径25cm以下に収まった本体サイズ(高さは9.2cm)。2022年6月にSWITCHBOTが初めて発売した「SwitchBot ロボット掃除機S1/S1 Plus」(以下S1、S1 Plus)は、直径34×高さ9.5cmというサイズ感でしたので直径が約10cm近く小型化しています。

  • 既存モデル「SwitchBot ロボット掃除機S1」(左)とのサイズ差は一目瞭然

開発背景には、SWITCHBOTがこれまでに行ったアンケート結果があります。約2,500以上の家庭へロボット掃除機に関する悩みを聞いたところ、多かった回答は「運転がスムーズではなく、家具に引っかかったり、脱出できなくなったりする」(51.5%)と、「部屋の隅や壁際の掃除ができていない」(31.5%)だったとのこと。

これらの悩みに対応すべく、本体を大幅にコンパクト化。テーブル下やイスの脚周りといった、普段の掃除で見落としがちな場所もしっかりカバーできるようになりました。清掃カバー率は従来モデルと比較して50%向上しており、壁にピッタリ寄って吸引することで、部屋の隅やコーナーなど、より細やかな掃除が得意になったといいます。

  • 発表会場の椅子の下もスイスイ通り抜けられました

【動画】
K10+による清掃のようす。椅子の下やテーブル周りも不自由なく清掃していました(音声が流れます。ご注意ください)

小型化したことで心配な点といえば、やはり吸引力の低下。その点もブラシレスモーターの改善やファンブレードデザインの変更、吸気ダクトの最適化により、既存モデルS1、S1 Plusが最大2,700Paだったところ、K10+は最大2,500Paと、若干下がりつつもキープしています。

  • ロボット掃除機底面

  • 取り外したメインブラシ

  • 本体のタンクは天面のカバーを取り外してから取っ手を持って引き出します

  • フィルターは水洗い可能

  • 重さ約2.3kgで直径が小さいため、無理なく片手で持てました。階をまたいでの清掃時に助かりますね

小型化しつつも本体には、自動充電のための位置センサー、階段からの落下を防止する段差検知センサー、動きを感知するジャイロセンサーなど、16種類のセンサーを内蔵。位置特定と地図作成を同時に行う空間認識技術「レーザーSLAM」も備え、部屋の形状や段差などを検知して正確に部屋の状態を認識するといいます。

  • 本体には16個のセンサーを内蔵

大容量の自動ゴミ収集ステーション・水拭き対応も魅力

K10+には、自動ゴミ収集ステーションが付属し、ロボット掃除機本体だけの販売はありません。これは、本体サイズが小さくなった分、本体のゴミタンクも小さくなったことが理由です(K10+本体のダストボックス容量は150mL)。

K10+にとって“必要不可欠”ともいえる自動ゴミ収集ステーションは、容量4L。大容量で最大70日分のゴミを溜めておけるため、ゴミ捨ての手間を大幅に軽減します。

  • ゴミ収集ステーションは容量4Lと大きめですが、ロボット掃除機本体が小さいため、設置したときの圧迫感もかなり抑えられているように感じました

  • ゴミのパックはサッと引き出せ、自動でふたが閉まってゴミがこぼれない仕組み

自動ゴミ収集ステーションの好印象だった機能は、「ゴミ収集ステーション作動時間指定機能」。ロボット掃除機本体からゴミ収集ステーションに向けてゴミを排出するときは、大きな音が鳴りますが、この排出タイミングを時間指定できる機能です。清掃完了時、ゴミ収集ステーションに戻ったタイミングで自動的に行われるのではなく、夜遅くなどの騒音が気になる時間帯を避けられます。

また、清掃時の動作音は、真空モーターのトルクと速度を最適化した独自技術「SilenTech」により、騒音レベルを約50%低減して50dB未満に抑えています(自社調べ)。ゴミ収集ステーション作動時間指定機能と組み合わせることで、夜に清掃、昼間にゴミの排出というアパートや集合住宅で役立つ使い方が可能です。

  • 真空モーターのトルクと速度を最適化した「SilenTech」騒音レベルを45dBに抑制

【動画】
清掃後、自動ゴミ収集ステーションに戻り、ゴミを排出するようす。ロボット掃除機のゴミタンクは本体背面にあるため、自動ゴミ収集ステーションに近づくとくるっと半回転します(音声が流れます。ご注意ください)

このほか、K10+は市販の「お掃除シート」を使った水拭きに対応。使い捨てのものを使うため、モップを定期的に洗う手間がありません。なお、ゴミ吸引と拭き掃除を同時に行う「清掃+水拭き」モードは非搭載(S1/S1 Plusは搭載)。水拭きをする場合は、お掃除シートを巻き付けたプレートを取り付ける必要があります。

  • プレートに巻き付けるようにしてお掃除シートを取り付ける

  • 自動ゴミ収集ステーションのふた裏にモップカバーを設置しておけます

  • 専用アプリ「SwitchBot」では、進入禁止エリア・バーチャルウォール・水拭き禁止エリアなどの細かな設定ができるほか、清掃時間のスケジュール設定や清掃モード選択も可能です

  • アプリからフィルターやサイドブラシ、ダストボックスなどの消耗品の寿命が見られ、交換期限となったときに通知を表示できます

SwitchBotデバイスとの連携で自分だけの使い方?

SWITCHBOTは、「SwitchBot ハブ 2」や「SwitchBot ハブミニ」、「SwitchBotボット」「SwitchBotブラインドポール」「SwitchBotロック」「SwitchBot温湿度計」「SwitchBot開閉センサー」「SwitchBot人感センサー」「SwitchBotカーテン」など多くのスマートデバイスを展開しています。

K10+はこれらスマートデバイスとの連携に対応しており、組み合わせて使うことで、より自宅を“スマートホーム化”できます。

例えば、カーテンを自動で開閉する「SwitchBotカーテン」と組み合わせ、吸引したゴミをゴミ収集ステーションへ集めるときは遮音カーテンを閉めるといった使い方。また、自動で扉の解錠/施錠ができる「SwitchBotロック」と連携させ、外出時に扉のロックを閉めたら掃除スタート、帰宅したら掃除中断してステーションに戻るといった使用方法も可能です。

  • SwitchBotカーテン

  • SwitchBotロック

SwitchBot製スマートデバイスを持っている人は、組み合わせ次第で、痒い所に手が届くような組み合わせが見つかるかもしれません。直径24.8cmというサイズ感、SwitchBotのスマートデバイスとの連携など、ほかにはない魅力が詰まった1台でした。