パナソニックは、プレス向け展示会「パナソニック くらしのヒント EXセッション【春】」を開催しました。会場では「新生活準備」や「季節の変化」、「在宅環境充実」をはじめとした6つのテーマで家電を展示。ここでは、筆者が気になった「新生活準備」と「育休応援」、「もしもの備え」という3種類の展示をレポートします。
「新生活準備」はサブスク対応家電に注目
会場入り口すぐのブースは「新生活準備」がテーマ。このエリアで目立っていたのはサブスク対応製品とペット関連製品です。なかでも筆者が注目したのはサブスク家電。パナソニックは家電の一部をPanasonic Store Plusにてサブスク(定額利用サービス)対応しています。
サブスク対応しているのは、食器洗い乾燥機の一部と空間除菌脱臭機「ジアイーノ F-MV4300」、全録に対応の「ブルーレイディスクレコーダー DMR-2X202」をはじめとした家電製品。季節によってサブスク対応する製品は変わります。対応家電の種類はそこまで多くないのですが、いずれも「あると生活がグンと便利になるけれど、使ってみないと便利さが実感しにくい」という製品です。
個人的には、食洗機と全録レコーダーをサブスクで使ってみたいですね。食洗機は導入したユーザーの大半が「買ってよかった」と評価する購入後満足度の高い製品。ただ、「手で洗ったほうが早いのでは?」「うちの洗い物の量なら手洗いでも問題ない」といった理由で導入を見送っている家庭も多いのです。
実際、日本の食洗機普及率は3割程度しかありません。パナソニックのサブスクに対応している食洗機は、4人向けながら狭いキッチンにも置きやすいスリムタイプのタンク式「NP-TSP1」と、一人暮らし用の「SOLOTA NP-TML1-W」。いずれもタンク式なので、工事なしで設置できる点も魅力でしょう。
食洗機と同じように、全録レコーダーも導入したら手放せなくなる家電のひとつ。全録レコーダーとは、複数チャンネルのテレビ番組を数日分録画するレコーダーのこと。わざわざ録画予約をしなくても、数日前の番組をあとから視聴できます。全録対応レコーダーは通常のレコーダーと比べて高価なことが多いので、とりあえずサブスクで試せるのはうれしいものです。
育児休業中に「本当に役に立った家電」の第1位は?
少子化対策や子育て応援は国を挙げての課題であり、昨年(2022年)は「産後パパ育休(出生時育児休業)」制度もスタートしました。パナソニックは今回、未就学児の子どもをもつ社員318名(男性224名・女性94名)に「育児休業中に役立った家電」についてアンケートを実施。このアンケート結果も交えながら「育休応援」家電を展示していました。
育児休業中に役立った家電アンケートの第1位は「食器洗い乾燥機」、次点は「ドラム式洗濯乾燥機」、3位には「加湿空気清浄機」がランクイン。とくに、食洗機は「手洗いだと平均20分かかる」といわれる食器洗いの手間から解放されるとあり、高い評価を受けたそう。
加えて、食洗機は手では触れられないレベルの熱湯と高圧で食器を洗うため、時短になるだけでなく「手洗いよりキレイ」という安心感もあります。4人分相当の食器なら、必要とする水の量も手洗いの約6分の1で済み、水道光熱費の節約につながります。
次点に入ったドラム式洗濯乾燥機は、なんといっても「乾燥までワンアクションで完結する」ところが評価されました。もちろん縦型洗濯機にも乾燥機能を搭載した製品はありますが、ドラム式洗濯乾燥機は縦型洗濯機よりも乾燥運転に強いんです。雨だけでなく、花粉や黄砂などを考えて干ししたくない季節も、気兼ねなく子ども服やファブリックを洗えるので安心です。
災害が多い日本だから「もしも」に備えた家電を
ちょっと面白いテーマだったのは「もしもの備え」エリア。最初に目に付くのが、パナソニックのテレビ「VIERA(ビエラ)」シリーズ一部が搭載している「転倒防止スタンド」です。ビエラの転倒防止スタンドは底に大き目の吸盤があって、少々の地震では倒れないようになっているのです(いかなる条件においても転倒・落下しないことを保証するものではありません)。
展示エリアには転倒防止スタンドにハンドルを装着したデモンストレーションがあり、どれくらいの強度があるのかを体感できるようになっていました。テレビはどんどん大型・薄型化しているので、いざというときに「倒れにくい」というのはかなりの安心感がありますね。
パナソニックはスタミナ乾電池や充電池「エネループ」でも知られていますが、これらの電池を利用した「電池防災グッズ」も展示されていました。ライトやモバイルバッテリーとしても使える電池用充電アダプターや、単1形~単4形の乾電池どれか1本で点灯できる懐中電灯など、ほかにはない機能の製品も。
駆け足で紹介してきましたが、気になる家電はあったでしょうか? 筆者が実感したのはサブスク家電の拡充です。
どんな便利な家電でも、世帯人数や年齢、性別、家の大きさ、ライフスタイルによって「我が家には合わなかった」ということがあります。そういう「買ってみてがっかり」を減らすため、最近はサブスクサービスを提供する家電メーカーが増えているのです。世界情勢のもとで家電の価格も上がっていますが、サブスクで家電を試せばムダな購入費を抑えられて、また、使わない家電を購入しないことはエシカルでもありますね。