パソコンショップはそうそう新規開店するものではありせんが、その常識を覆しているのが2022年のドスパラです。

2022年11月12日には、今年の12店舗目(新規オープンだけではないですが)として「ドスパラ津ラッツ店(以下、津ラッツ店)」が三重県津市にあるベイスクエア津ラッツ内にオープンしました。FC店舗ならば大量出店もあり得るのですが、ドスパラはすべて直営店舗。怒涛の勢いで全国に店舗を展開しています。 今回は、そんな三重県初のドスパラ店舗である津ラッツ店に行ってきました。前日の内覧会とオープン当日の様子をレポートします。

  • ドスパラ津ラッツ店がオープンした、ベイサイドモール津ラッツ。画面正面の入口のすぐ左側がドスパラです

  • ベイサイドモール津ラッツの看板にもドスパラロゴが。キーテナントはユニクロとゼビオ、(別棟なのでこちらにロゴがないですが)ニトリなど

  • 壁面にかなり大きなドスパラロゴが描かれています

津ラッツ店は、三重県津市藤方716にあるベイスクエア津ラッツ内にオープンしました。ラッツは、現在、豊田、津、鈴鹿の3カ所で展開しているショッピングモールです(Lucky+TownsでLut'sとのこと)。ドスパラが開店したのは元紳士服販売だったスペースで、店舗面積は約390平方メートル。7月にオープンしたフレスポ小田原シティーモール店よりもやや広いスペースです(ちなみにベイスクエア津ラッツとして5年ぶりの新店舗だそう)。

国道23号沿いゆえにアクセスは容易で、伊勢自動車道の久居ICから車で15分ほどの立地に加え、地方店舗では欠かせない駐車場は、共有ながら420台とかなり多め。電車で名古屋や大阪の店舗に行こうとしていた人にはよさそうです。公共交通機関の場合、近鉄/JR線津駅の三交バス2番のり場から「米津行き/サンバレー行き/天白行き/香良洲公園行き」のいずれかに乗り、「米津(ラッツ前)」下車です。

店舗そのものはモールの外側に面しているものの、入口はモールに入った先にあります。モールの方針のためドスパラとしては珍しく営業時間が10時から19時30分と開店が早く、営業時間が長いのが特徴です。

  • オープン前日に撮影した入口。ほかのドスパラ店舗と少々営業時間が違い、開店は1時間30分、閉店が30分早いので注意

店内は、コンパクトながら、かなりメリハリのある配置になっていました。入口近辺は通路が広くゆったりしていますが、通常店舗なら2つある平台が1つしかありません。天井が高いのも好印象です。

  • 店舗右手前から奥を見たところ。入口付近は割とゆったりした配置です

  • 季節ごとに入れ替わる理想のゲーム環境。今回は新規オープン時では初のドライビング環境でした。『Assetto Corsa』というかなりシミュレーション要素の強いソフトを使っていました

  • 店舗の右半分側にはサードウェーブのパソコンとゲーミングペリフェラルがあります。一番右手前はゲーミングヘッドセット

  • その奥がゲーミングキーボード。実際に試せる展示も豊富です。ゲーミングキーボードはキースイッチのフィールや配置で好みがわかれます

  • キーボードの左にゲーミングマウス。重さや形など多種多様で、プレイタイトルによっても製品選びが変わるアイテムです

  • マウスの奥がマウスパッド類。角のゲームパッドと、ゲーミングペリフェラルの品ぞろえは地域一番と言えるでしょう。マウスの違いを紹介している展示がありますが、他店よりも製品数の少ない縮小バージョンでした

  • マウスパッドの向かいには配信用機材が並びます

ゲーミングペリフェラルを組み合わせて実際に試せる「フィッティングルーム」は過去イチの広さ。他店よりもスペースを取っており、近くに住んでいたらずっと試してみたいと感じました。

場所を取る環境展示はVTuber向け環境のみ。その先にある自作と一般ペリフェラルの棚の通路は少々狭めになっています。通路を広くして商品数を少なくするのではなく、豊富なアイテム数にしたほうがいいと思っていたので、これはアリでしょう。

なお、店舗に在庫がないorそもそも展示もないアイテムでもドスパラ通販で扱っている新品商品は送料無料で店舗受け取りにできます。留守がちで通販商品を受け取りにくい場合でも、営業時間中に店舗に行けばよいので利便性が高いうえ、同時に店舗買取をするといった使い方もできるでしょう。

一部はパッケージではなく、スリーブ展示もありますが、マザーボードやグラフィックスカードを基本商品棚に陳列しているのもいい感じ。PalitやASRock製品は専用陳列棚を用意してあり、陳列物の在庫がわかりやすいように番号をつけています。また、オープン記念としてフロント9+リア14と多数のUSBポートを備えるASRockの配信者向けマザーボードLiveMixerシリーズも在庫展示していました。

  • 店舗の右奥にフィッティングルームがありますが、ここはほかのドスパラ店舗よりも広めで、背景も異なっています。左右のボードに展示されている周辺機器をいろいろ組み合わせて試せます

  • 店舗正面にサードウェーブパソコンの平台展示。他店ではおおむね平台が2台ですが、店舗面積の関係か1台にしてゆったり感を出しています

  • 反対側。平台が一台しかないこともあり、展示密度は他店より高そう

  • 平台の奥にはゲーミングブランド「GALLERIA」のコラボパソコン、角には「GALLERIA」の通常版を展示

  • 裏側はGALLERIAゲーミングノートPCや、raytrekなど、サードウェーブPCを展示。反対側はゲーミングマウス

  • デバイス展はドスパラが最近推しているDeepCoolの作例。値札が付いており、即納で購入可能

  • 店舗入って左側の壁際にはモニターが並びます

  • モニターの奥はキャラクターグッズの展示。販売物は店舗左側の一番奥

  • その奥が今回唯一の環境展示。VTuber向けのもので、これも他店とはちょっと構成が違っていました

  • 環境展示の左側にはゲーミングチェアの展示

  • 環境展示の奥側は即納パソコンが鎮座。今回はGALLERIAのみでした。ちなみに画像手前にチラリと見えるのが商談スペースの椅子です

  • 店舗左側は自作を含めたパーツ類。一番手前がNVIDIAとIntel系マザーボード。今回は一部高額商品を除き、パッケージで置いてあるのが良い感じです

  • ASRock B650 LiveMixerも展示(奥のブルーのボートはX790 LiveMixer)。多数のUSBコネクタがあるストリーマー向け製品です

  • その裏側はAMDグラフィックスカードとマザーボード。反対側は電源とCPUクーラーが並びます

2022年10月にオープンした白山フェアモール松任店には、ファンの動作比較展示がありましたが、津ラッツ店ではリファインした展示になっていました。以前よりも薄型で、通常の陳列棚の上にありました。ファン回転数と風量の違いを体感できます。

  • 店舗奥の一番左側は一般ペリフェラル、一般ファンが並びます

  • 回転数と風量の違いがわかる展示。番号が付いているのもわかりやすくていい感じです。狭い店舗でフルスペックの展示ができないようですが、そのほかにもダイジェスト展示が見受けられました

以前、PCケースをゆったりと配置し、回転する陳列台で見比べやすいよう工夫していた店舗もありましたが、陳列数が少なくなるため廃止されました(博多店のように、ケースがスライドレール上にあり、引き出して確認できる陳列を行っていた店舗もあります)。

今回はケースを陳列しているラックの2つの中間に丸テーブルを配置し、そこにケースを置いて回転させることで、あらゆる角度から比較ができるようになっていました(店員が動かすので声をかけてほししいとのことです)。

  • 多めに4つのラックに並んでいますが……ラック間に謎のスペースが?

  • PCチェック用の丸テーブルが置いてあります。ここにケースを置いて、回転させることであらゆる角度からケースがチェックできる仕組み。ケースの移動は店員にお願いしてくださいとのことです

  • ケースを置くとこんな感じ

  • 店舗入って左の一番奥は中古。心なしかGALLERIAのパソコンが多いような?

  • 中古の対面には上海問屋系のおもしろグッズ類があります

  • モニターの右側(店舗手前左奥)にはキャラクターグッズとメディア類

  • 異業種接客経験があることから起用された新増史裕店長。GeForce 4090も在庫していますとアピール

当日は早々に入場制限となるほどの盛況ぶり!

オープン当日は、10時前から多数の来店客が待ち構えており、午前中は入場制限が行われたほどでした。オープンキャンペーンでは「全商品10%ポイント還元」を行っていますが、今回も隠し目玉商品を用意。また、11月23日までは、津ラッツ16周年祭が開催されており、購入金額税込3,000円以上で参加できる「レシート抽選会」にも参加できます。

  • オープン当日。お祝いの花の中央はマイナビ(注:お祝いの花が届いた順に配置したそうなので偶然です)

  • 今回の隠れ特価商品群の1つ、ゲーミングモニターのASUS VG278Q(在庫があれば11月27日まで特価販売されます)

  • BUFFALOの外付けHDD「HD-NRLD4.0U3-BA」。TV録画にも使えるアイテムです。当日早々に売切れました

  • CORSAIRの電源CS650M

  • Razer Mamba+Firefly HyperFlux。ワイヤレスマウスと電源供給機能付きマウスパッドのセットです

  • Razer Thresher 7.1 ワイヤレスヘッドセット

  • Razer BlackWidow Elite JP Green Switch メカニカル ゲーミングキーボード

  • Samsung 980 MZ-V8V1TOB/IT M.2 2280 1TB SSD

  • DDR4メモリは2種類が特価販売。SSDとメモリはカードを取ってレジで引き換えです

  • モールの都合上、10時直前まで外で並ぶことになりますが、開店30分前ですでに40名ほどの列を作っていました

恒例の店長挨拶(音が流れますのでご注意ください)

  • オープン時には100人ほどの行列に

  • コロナ対策としてドスパラでは密を避ける施策をしていますが、オープン直後からかなりの人です

  • デモ機を試す人も多く、三重初出店の効果が感じられます

  • 店員の接客も順番待ちが起きるほどでした

  • 展示機は自由に触れるので、チェックしている人も多くいます

  • パーツにどんなものがあるか、みなさん真剣に見ていました

  • 購入の列もかなり長く、Uターンしてパーツ一覧のディスプレイまで伸びていました

  • 人が増え過ぎたので、オープン一時間もたたずに入場制限! 午後には解除されたようです

  • 今回グラフィックスカードの特価販売はありませんでしたが、売り切れ製品も早々に出ました

  • 製品展示がなく、価格がわかりにくかったせいか、GeForce RTX 4090は取材終了時にも残ってました

地方都市のロードサイド、もしくはショッピングモール内にパソコンショップをオープンする方針が出たのは2020年11月オープンの座間相武台店から。今回でドスパラ店舗は全国37店舗となり、津ラッツ店のオープンで過半数が新コンセプトの店舗になりました(2020年2店、2021年5店、2022年12店+?)。

この中には旧金沢店を白山フェアモール松任店にした拡大リニューアル店舗も含まれており、2019年8月にもドスパラ博多店が拡大移転リニューアルを行っていたので、今後もスクラップビルドによる新店舗があるかもしれません。

また、2022年9月23日に拡大リニューアルオープンしたドスパラ前橋インターアカマル店内では、11月26日に「配信レンタルルーム『MAEBASHI PLAY STUDIO』を開設する予定です。こちらも近々取材に行くので、レポートをお楽しみに!