この春、ノートPCを新調したいと考えている人も多いのではないでしょうか。新生活の買い物というと2月~3月のイメージがありますが、商戦期としては5月まで続きます。4月で新しい生活に慣れ、5月に必要なモノや足りないモノをそろえるスタイルが増えてきています。

いまノートPCを買うとしたら、どんなところに注目するとよいでしょうか。今回、ファーウェイ・ジャパンがメディア向けに開催したイベントから、IT関連の書籍を数多く執筆するライターの橋本和則氏による「2022年 新生活でそろえたい最新ノートPC ~ 用途に合わせた選び方とおすすめ機種」を紹介します。

  • イベントの展示から。14型ノートPC「HUAWEI MateBook 14」、12.6型タブレットPC「HUAWEI MateBook E」

橋本氏の著書は80冊以上。Microsoft MVP & Windows Insider MVPなどの受賞歴もある橋本氏。ときにはメーカーから10台もの最新ノートPCを借りて、使い比べてみることもあるそうです。自身では「一般ユーザーがいまどんな機能を求めているか、ユーザーのニーズも心得ています」と話します。そんな橋本氏は、最新ノートPCをどのような観点で選んでいるのでしょう。

  • 橋本和則氏は、Microsoft MVP Windows Expert-IT Pro部門やWindows Insider MVPを受賞しています

まずは会場の展示から、ファーウェイのノートPCをまとめます。ファーウェイは現在、日本国内で4シリーズのPCを展開しており、最上位モデルのMateBook Xシリーズ、薄くて軽量オールラウンドなMateBookシリーズ、高コストパフォーマンスのMateBook Dシリーズに加えて、Windowsタブレット(2in1)のMateBook Eシリーズです。

  • HUAWEI MateBookファミリー

会場には14型ノートPC「HUAWEI MateBook 14」(2022年3月18日発売)が展示されていました。直販価格はメモリ8GBモデルが144,800円、メモリ16GBモデルが164,800円。16GBモデルはタッチディスプレイに対応します。CPUはIntel Core i5-1135G7、ストレージは512GB SSD、OSはWindows 11です。

  • 14型のノートPC、HUAWEI MateBook 14

14型のIPS液晶ディスプレイは、アスペクト比が3:2の2,160×1,440ドットという解像度が特徴的。ノートPCではあまり見かけない解像度です。画面のアスペクト比が3:2のノートPCは増えてきており、例えば一般的なフルHD(1,920×1,080ドット)のアスペクト比16:9と比較すると、縦方向に長いのがポイント。また、画面専有率が90%ということでベゼルが狭く、すっきりとした見た目です。

  • 自称「ノートPCにはうるさい」というマイナビニュース・デジタルの林編集長

Webカメラはポップアップ式となっており、キーボードのカメラボタン(ファンクションキーのF6とF7の間)を押すことで下から出てくるギミックです。大多数のノートPCは画面上部にWebカメラがあるので、下からのアングルだと違和感があるかもしれません。この辺りは慣れと好みも大きいところです。

  • MateBook 14のWebカメラはここ。下からのアングルになるので、身振り手振りも画面に映りやすくなるメリットがあります

  • ポップアップ式のWebカメラ

また、12.6型Windowsタブレットの「HUAWEI MateBook E」(2022年3月18日発売)も展示されていました。こちらはMateBookシリーズとして初めて、有機ELディスプレイを採用したモデルです。直販価格はCore i3モデルが88,800円、Core i5モデルが139,800円。

ときには大画面のタブレットとして、ときにはキーボードを装着してノートPCスタイルでも使えます。

  • 有機ELディスプレイ搭載のタブレット(2in1)モデル「HUAWEI MateBook E」

  • 本体サイズは幅286.5×奥行き184.7×厚さ7.99mm、重さは約709g

  • 別売りのM-Pencil(第二世代)を使えば、さらに使いやすくなります

ノートPCはココを見る

今回、橋本氏は、「PCの機能を検証するにあたり、いま進めている仕事をそのままMateBook 14やMateBook Eで再現してみました」とのこと。仕事のノートPCには「ストレスを感じないこと」をもっとも重視していると話し、どんなPCにストレスを感じるかについて以下の5点を挙げます。

  1. カタログスペックは高いのに動作が遅い(遅く感じる)
  2. ディスプレイが狭い、見にくい
  3. テレワークが快適にできない
  4. セキュリティ、プライバシーが確保できない
  5. 操作性、拡張性、モバイルワークに不安

「上記は当たり前のことばかりに感じますが、条件を満たすバランスの良いPCって、意外と少ないんです。例えばカタログスペックは高いのに、負荷をかけるとファンがうるさく回り出して動作が遅くなる製品もあります(※)。そうなるとPCを休ませるために自分が休むことになる。これは本末転倒ですね」(橋本氏)と苦笑い。

※:CPUパワーに放熱性能が追いついていないことがおもな理由。現在のCPUは、CPUの温度が高くなりすぎると自動的に動作クロックを下げて発熱を抑えます(サーマルスロットリング)

HUAWEI MateBook 14は条件を満たすノートPCだったそうです。「まず熱排気設計が優れています。Shark Fin Fanとデュアルヒートパイプによる冷却システムは、PCに高負荷をかけてもうるさくなりませんでした。全体の設計も良いんだと思います」(橋本氏)

  • HUAWEI MateBook 14の底面

解像度の高さ(2,160×1,440ドット)と、アスペクト比3:2も高評価。解像度が高いのは正義で、画面が縦に長いと一度に表示できる情報量が多く、WebブラウザでもOfficeアプリでも縦スクロールの頻度が明らかに少なくて済む――とします。

また、テレワークが普及してからというもの、会社のノートPCを自宅に持ち帰る機会が増えているでしょう。セキュリティに関してですが、ノートPC(Windows)をPINコードでロックしているユーザーは多いと思います。ただ、自宅の家族なら「勘」でPINコードの数字を当ててしまう事例もあるそうです。

「とある企業の社員の話ですが、子どもがノートPCのPINコードを突破してしまい、ブラウザからマルウェアに感染、それを知らずに親御さんが会社のネットワークにつないで大損害を与えたというケースがありました」(橋本氏)

MateBook 14は指紋認証一体型の電源ボタンを搭載しており、本人じゃないとログインできない安心感があるとしました。MateBook 14だけでなく、指紋認証や顔認証といった生体認証を搭載したノートPCは多いので、そういうモデルを積極的に選んで活用したいところです。

  • 電源ボタンは指紋認証一体型

  • MateBook 14側面の端子類。左側面には、USB Type-C(データ転送、充電、DisplayPort)、3.5mmヘッドホンジャック、HDMI出力。右側面には、USB 3.2 Gen1(Type-A)×2

一方、タブレット端末のMateBook Eシリーズについては、まず拡張性を評価。「USB Type-CやBluetoothを利用すればデスクトップPCのようにも使えます」とし、「iPadが好きで3台も所有している自分でも、オススメを聞かれたらMateBook Eも挙げます」とも。

MateBook Eは画面の解像度も2,560×1,600ドットと高く、OLED(有機EL)は明暗に優れていて文字が読みやすい、黒もキレイに表示できるというメリットがあります。

  • 十分な拡張性を持つMateBook E

  • 薄くて軽量、持ち運びやすさも魅力のMateBook E。「このタブレットが気に入って、いまでは常に持ち歩いています」(橋本氏)

ノートPCはメーカーごとに個性があるのはもちろん、同じメーカーの製品でもシリーズ展開が豊富だったりします。自分のなかで「ここは譲れない」という部分がないと、何を基準に選ぶか迷うものです。橋本氏は、安定したパフォーマンス、高解像度の画面、静音性、そして全体のバランスを重視している様子でした。

ちなみに質疑応答では、「モバイル用途も考えてノートPCの重さどれくらいまで?」と聞かれた橋本氏は、「1.5kgまでなら。私の場合、重要なのは重さではなくバランス。実際に持ってみて重いと感じるかどうかです。ノートPCはバッテリーの位置によって重心が変わり、持ったときのフィーリングも違うんです」と答えていました。

働く環境によっても、ノートPCに求めるポイントは人それぞれ。筆者は普段、外に取材に行くことが多いので、ノートPCはできるだけ軽い製品を(1kg以下)、そして出先で原稿を書いているときにバッテリーが切れないよう長時間駆動のモデル(できれば18時間以上)を選んでいます。ライターや編集者には、とにかくキーボードの使い勝手は譲れないという人も多くいます。橋本氏の講演は、筆者にとっても新しい視点を与えてくれる興味深いものでした。