完全ポートレスで厚みがわずか7ミリ、これまでにない斬新なフォームファクタのノートPC「Craob X」が話題になっている。1月31日にMy Laptop Guideが独占リークとして報じて明らかになったもので、Craob Xは「世界初のポートレスUltrabook」とアピールしている。ただし、Webサイトを通じて最小限の情報が公開されているのみで、開発している会社の説明もない。発売についても「Coming soon」となっているのみで価格などは不明だ。

Craob Xは、USBやオーディオジャックはもちろん、電源アダプタ用のポートも装備していない。完全ポートレスで、接続は全てワイヤレス。充電は、iPhoneのMagSafeのように専用のワイヤレス充電器をディスプレイの背面にマグネットで装着する。充電速度は不明。

ワイヤレス充電器は「PortsHub」と呼ばれ、USB Type-Cポート、Thunderboltポート、USB Type-Aポート、ヘッドフォンジャック、SDカードスロットなどを備える。Craob XはWi-Fi 6Eをサポートするが、Craob XとPortsHubとの間のデータ送受信方法は不明だ。

公表されているスペックは、CPUが最高でIntel Core i7-1280P(第12世代Intel Core: Alder Lake)で、グラフィックスはIntel Iris Xe。メモリは最大32GBのDDR5、ストレージは最大2TBのPCIe 4.0 x4 SSD。ディスプレイは13.3インチの4K UHD。極細ベゼルで、本体に対するディスプレイの比率は90.2%。パンチホールでWebカメラを装備する。Wi-Fi 6E対応。Bluetoothの記載はない。厚みは7ミリ、重さは1.9ポンド(約862グラム)。

Craob Xについて、Liliputingは「いつか購入できるホンモノなのか、それともコンセプトに過ぎないのか判断し難い」としている。現時点でCraob Xは、Webサイトを通じた限られた情報のみの存在でしかなく、その実現性に懐疑的な指摘が少なくない。そうした中で、Ars Technicaは「(ポートレス・ノートPCを真剣に提案する)Craob Xに対する人々の反応、それが今後のポート選択において他のノートPCメーカーが大胆な省略に踏み出すきっかけになるかを見るだけでも興味深い」としている。