新しいSurfaceデバイスが発表された。いずれのデバイスも興味深いのだが、注目してほしいのが「Surfaceスリムペン2」だ。いまやデジタルペンはキーボードやマウス(タッチパッド)に続く第3の入力デバイスであり、初代から改良が加わったSurfaceスリムペンは充電式のバッテリー駆動(初代は乾電池)と触覚信号に対応した。
当然まだ実物を手にしていないのだが、Microsoftの説明によれば、Surfaceスリムペン2に内蔵した触覚信号が稼働すると、紙にペンで書き込んだような感覚を得られるという。
対応デバイスは、Surface Laptop Studio。Surface Pro 3~Pro 8、Surface Pro X、Surface Duo~Duo 2、Surface Go~Go 3、Surface Hub 2S、Surface Laptop 1~4、Surface Studio 1~2、Surface Book 1~3、そしてMPP(Microsoft Pen Protocol)に対応した非Surfaceデバイス。
ただし、触覚信号に対応する触覚モーターを備えるのはSurface Laptop StudioおよびSurface Pro 8(Windows 11)のみ。いまのSurfaceデバイスにおいては、Surfaceスリムペン2は「使えるけど真価を発揮しない」のだ。
前述の充電機能も仕様書の「収納と充電」を見ると、Surface Pro Signatureキーボード、Surface Laptop Studio、およびSurface Duo 2ペンカバーのSurfaceスリムペン2収納トレイと充電機能、Surfaceスリムペン充電器、Surfaceスリムペン1 USB-C充電ベースとある。Apple Pencilのように使い終えたらiPad Pro本体の側面に装着できるのは、Surface Laptop Studioのみということなのだろう。
筆者の場合、書き終えた原稿はPDFファイルで出力してOneDriveにアップロード。iPadやSurface Pro 7(気分や状況によってデバイスを変更している)のOneDriveクライアントからPDFファイルを開いて、各デジタルペンで推敲している。そのため、Surfaceスリムペン2の最長15時間というバッテリー容量に不満はないが、既存デバイスで触覚フィードバックを享受できないのはとても残念だ。
新しいSurfaceデバイスに対して盛り上がっていた物欲も、「2022年前半に発売予定のSurface Laptop Studioを見てから購入を判断しよう」とまで落ち着いた。Surface Laptop Studioは、GeForce RTX 3050 Ti laptop GPUモデルを用意するなど、高額になりそうな気配はありつつも、デスクトップPCの代替デバイスとなり、Surface Studioほどではないが可動するディスプレイの存在は魅力的。いずれにしても、Microsoftが今回の発表で披露した新しいデバイス群は、強い存在感を示しているのは確かだ。