パナソニックは、テクニクス(Technics)ブランドのステレオプリメインアンプ「SU-R1000」と、オーディオ向けターンテーブル「SL-1500C」に新色ブラック(-K)を追加し、11月26日に発売する。価格は、SU-R1000-Kが91万3,000円。SL-1500C-Kが11万円。

  • SU-R1000-K

  • SL-1500C-K

過去には数多くのブラックモデルを展開していたテクニクスだが、近年の製品はシルバーを基調としたカラーリングが中心となっている。今回、「既に使っている他のオーディオ機器と同じ色で合わせたい」というユーザーからの要望に応え、新たにアンプとターンテーブルにブラックモデルを追加。発売中のシルバーに加え、ブラックとの2色展開にすることで、使っている機器にマッチする色を選べるようにした。

なお、同日11月26日発売のグランドクラスのステレオプリメインアンプ「SU-G700M2」にもブラックモデルを展開。これにより、テクニクスのブラックモデルは発売中の商品を含めて5機種となる。SU-G700M2については別記事で紹介する。

  • テクニクスのブラックモデルのラインナップ

SU-R1000

テクニクスブランドの最上級「リファレンスクラス」のアンプとして、2021年2月中旬に発売。フルデジタルアンプを新技術によって進化させ、「力強く正確なスピーカー駆動を実現するとともに、応答性が高くノイズを抑えた新開発の電源により、純度が高く、エネルギー溢れる躍動感のある音楽再生を実現した」という。

  • SU-R1000-K

アナログ回路とデジタル処理を組み合わせた独自の信号処理を行う「Intelligent PHONO EQ(インテリジェントフォノイコライザー)」により、アナログレコードのサウンドを忠実に再現可能。

このほか、 高速スイッチング電源と超低ノイズレギュレーターにより、音楽信号に追従した応答性の高い低ノイズ電源供給を実現できるのも特徴としている。

USB DAC機能を備えており、最大384kHz/32bitまでのPCM再生と、22.4MHzまでのDSD再生(ASIO Native modeのみ)に対応する。USB-B端子はネットワークオーディオサーバーなどへの常時接続と、ノートPCなどを使うときの接続用に2系統装備する。

デジタル入力はUSBのほかに、光デジタル×2、同軸デジタル×2を装備。MQAもサポートし、接続機器でのMQAファイルやMQA-CD再生時のフルデコード再生が可能だ。

アナログ入力は、アナログ音声(RCA)が2系統で、XLR、Phono(RCA)、Phono XLR、メイン入力、REC入力は各1系統装備。アナログ出力は、RECアウトとプリアウトを各1系統備える。6.3mm標準ステレオのヘッドホン出力も装備する。

定格出力は150W×2ch(8Ω)。推奨負荷インピーダンスは4~16Ω。極太のスピーカーケーブルの装着も可能な、SU-R1000専用のスピーカー端子を設けている。消費電力は220W(待機時約0.3W)。本体サイズは430×459×191mm(幅×奥行き×高さ)、重さは約22.8kg。リモコンや電源ケーブルなどが付属する。

  • 付属のリモコン

SL-1500C

「Hi-Fiターンテーブルのエントリーモデル」と位置づけたダイレクトドライブのレコードプレーヤー。

  • SL-1500C-K

ダイレクトドライブターンテーブルの課題とされる「コギング」(回転ムラ)の発生を抑えるため、コイルからコア(鉄心)を排除したコアレスステーターを採用。プラッターにモーターを構成するローターヨークおよびローター磁石を固定するとともに、モーターとプラッターが強固に結合した構造を採用することで、安定した回転を追求した。モーターの回転制御には、Blu-ray Disc機器で培った最新の制御技術も応用している。対応する回転数は33 1/3回転、45回転、78回転。

レコード盤を載せるプラッターはアルミダイキャスト製で、裏面全体にデッドニングラバーを貼り付けた2層構造とし、レコードに不要な振動が伝わるのを防ぐ高い剛性と、振動減衰特性を備える。

MMカートリッジ対応のフォノイコライザーを内蔵。出力端子はLINEとPHONO独立で各1系統を備え、PHONO入力のないオーディオ機器にもSL-1500CのLINE出力と直接接続できる。PHONO出力を使用する場合は、イコライザー回路の影響を排除するため、フォノイコライザーアンプの機能をオフにできる。PHONO信号が最短となる回路構成にするなど音質優先の設計も行っている。

カートリッジはortofon 2M Redを採用し、付属のヘッドシェルにあらかじめ装着した状態で同梱。カートリッジの購入やヘッドシェルへの取り付けの必要もなく、接続してすぐにレコード再生を楽しめるという。また、レコード再生が終わると自動的にアームが上がる「オートリフトアップ」機能を備え、レコードや針の不要な摩耗を防ぐ。

本体サイズは453×372×169mm(幅×奥行き×高さ)、重さは約9.9kg。ターンテーブルシートやダストカバー、EPレコード用アダプター、バランスウェイト、PHONOケーブル、電源ケーブルなどが付属する。