米Microsoftは6月17日(現地時間)、統合開発環境(IDE)「Visual Studio」次期バージョンの初のパブリックプレビュー「Visual Studio 2022 Preview 1」をリリースした。3つのエディション(Community、Pro、Enterprise)が用意されており、以前のバージョンとサイドバイサイドでインストールすることが可能。

「Visual Studio 2022」は、個人およびチームの生産性、モダンなアプリを迅速に開発するためのツール、コラボーレションやコード支援などへのイノベーションの導入の3つを主要テーマに、プログラミングを学ぶ初心者から業務に活用するプロまで多種多様な開発者が利用することを想定して設計されている。より高速で、より軽量になり、簡潔で分かりやすく、パーソナライズされた環境を提供する。

メジャーバージョンアップの最大の目玉となるのが64bitアプリケーション化だ。メインの「devenv.exe」プロセスで扱えるメモリが最大4GBまでというこれまでの制限を受けなくなり、メモリ不足に陥ることなく、大規模で複雑なソリューションを開いて、編集、デバッグできるようになる。32bitアプリの開発もこれまで通り行える。

プレビュー1は、64bitアプリケーションのスケーラビリティのテストと調整を主な目的としている。64bit化はVisual Studioの全て部分に影響するため、通常よりもプレビューの範囲が大きくなるとのこと。開発チームは、従来の32bitプロセスでメモリ不足に陥っていたソリューションをVisual Studio 2022で扱った場合のフィードバックを特に求めている。初期のテストでは、700以上のプロジェクトを含むソリューションでも何日もIDEを実行し続けられたという。

プレビュー1では64bitに移行する作業の一部がまだ残されており、またVisual Studio 2019の一部の機能を利用できない。詳細はリリースノートで確認できる。

64bitサポートを目的としたプレビュー1に続いて、プレビュー2で新機能やパフォーマンスの向上を組み込んでいく予定。また「Visual Studio 2022 for Mac」の最初のプレビューも間もなくリリースできる見通しだという。