ソニーは、オフィスや商業施設、教育機関などに向けた4K業務用ディスプレイ ブラビア3シリーズ9機種を7月2日より順次発売する。4K業務用ブラビア初の100V型と32V型を追加。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は32V型が90,000円前後など。テレビ用チューナーはいずれも非搭載。

  • 32V型「FW-32BZ30J/BZ」

100V型は大会議室やオフィスサイネージ用途を想定。32V型はハドルスペース(打ち合わせコーナー)に設置しやすく、在宅勤務の個人用PCディスプレイにも適するとしている。新たに、予算にあわせて選びやすいエントリー機種群と位置づける「BZ30J/BZシリーズ」6機種も用意し、ラインナップを拡充した。

  • 100V型「FW-100BZ40J/BZ」

発売時期と店頭予想価格は以下の通り。

■4K液晶「BZ40J/BZシリーズ」(7月16日発売)

  • 100V型「FW-100BZ40J/BZ」:200万円前後

■4K液晶「BZ35J/BZシリーズ」(7月2日発売)

  • 50V型「FW-50BZ35J/BZ」:15万円前後
  • 43V型「FW-43BZ35J/BZ」:11万円前後

■4K液晶「BZ30J/BZシリーズ」(7月16日発売、32V型除く)

  • 75V型「FW-75BZ30J/BZ」:35万円前後
  • 65V型「FW-65BZ30J/BZ」:21万円前後
  • 55V型「FW-55BZ30J/BZ」:13万5,000円前後
  • 50V型「FW-50BZ30J/BZ」:12万円前後
  • 43V型「FW-43BZ30J/BZ」:95,000円前後
  • 32V型「FW-32BZ30J/BZ」:90,000円前後(9月17日発売)

9機種の解像度はすべて4K。「XRトリルミナス プロ」(BZ40J/BZシリーズ)、「トリルミナス プロ」(BZ30J/BZ、BZ35J/BZシリーズ)による広色域表示、立体感ある明暗表示を可能にする高コントラスト表示など、独自の高画質性能を備えている。

いずれもシステムにAndroid TVのOSバージョン10を採用し、各種アプリの迅速な起動と操作感を実現したという。Apple AirPlay 2とChromecast built-inにも対応しており、手持ちのスマートフォンと接続してさまざまなコンテンツを大画面表示できる。

民生用、業務用ブラビアの全機種のなかで最大の100V型パネルを搭載した「FW-100BZ40J/BZ」は、役員やVIP用の大会議室のほか、オフィスエントランスのサイネージなどにも適しているという。直下型LED部分駆動と独自の高輝度技術により、600cd平方メートル(ピーク輝度940cd平方メートル)の高輝度を実現し、明るい場所でも鮮明な表示が可能とする。

さらに、認知特性プロセッサー「XR」を搭載。テレビチューナー搭載のブラビア2021年モデルの一部で採用しているプロセッサーで、人の脳のように映像を認識し、人が映像を見たときの注目箇所を検出。その部分を際立たせる処理を行い、自然で美しい映像を実現する。

高精度なLEDバックライトの発光エリア制御技術により、映像の色味や精細感、画面の明るさを保ったまま残像感を低減する「XRモーションクラリティ」に対応。通常1秒間60コマの映像を120コマで表示する倍速駆動パネルと合わせ、大画面で特に気になりがちな動きの速い映像もくっきりなめらかに表示するという。

  • オフィスエントランスへの導入イメージ

BZ35J/BZシリーズは、映像信号を高精度に分析し、最適な画像処理を行なう4K高画質プロセッサー「HDR X1」を搭載。細かな文字や図表を用いる会議や、商品の質感まで伝えたいサイネージ、正確な描写が求められる学習教材表示といった用途を想定している。輝度は従来機種比で約10%向上し、明るく見やすい映像を実現。倍速駆動パネルも備える。

  • 50V型「FW-50BZ35J/BZ」

BZ30J/BZシリーズは、BZ35J/BZシリーズシリーズと同じ4K高画質プロセッサー「HDR X1」と、広色域表示「トリルミナス プロ」を搭載し、エントリー機種ながら高画質を追求。新たに追加した32V型は、画面表面の光沢を抑えた仕上げとなっている。液晶パネルの駆動方式は、32V型と50V型がVA方式。43V型と55V型以上のサイズにはIPS方式を採用した。

9機種はいずれも横置きや縦置きに加え、傾斜設置なども可能。信号検出による自動起動や、本体キー/リモコン使用の制限など、業務用途で必要な各種設定が行える「プロモード」を備える。

Webベース(HTML5)技術を搭載し、セットトップボックスなしでデジタルサイネージ運用が可能。リモートでの監視や制御、外部システムとの連携を実現するIPコントロール機能や、シリアル通信機能(RS-232C)も装備する。

  • 32V型のハドルスペースへの導入イメージ