ソニーは、新開発の認知特性プロセッサー「XR」を搭載し、人が見ている映像に合わせて自動で画質・音質を向上させる「BRAVIA XR」を含む、4K有機ELテレビと4K液晶テレビを4月24日より順次発売する。価格はすべてオープンプライス。全22機種のうち、XR搭載機種は13機種で、50V型4K液晶テレビ「XRJ-50X90J」の店頭予想価格は20万9,000円前後。

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    83V型4K有機EL BRAVIA「XRJ-83A90J」

「XR」を搭載するのは、型番の最初に「XRJ-」が付く機種で、4K有機ELテレビの「A90J」シリーズ、「A80J」シリーズと、4K液晶テレビの「X95J」シリーズ、「X90J」シリーズの4シリーズ13機種。「ソニーの先端技術を結集した高画音質による、究極の没入感が体感できるテレビ」というコンセプトを掲げている。

なお、XR非搭載で、型番の最初に「KJ-」が付く4K液晶テレビ「X85J」シリーズ、「X80J」シリーズの2シリーズ9機種も用意する。

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    85V型4K液晶BRAVIA「XRJ-85X95J」

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    BRAVIA XRは、4K有機ELテレビの「A90J」シリーズ、「A80J」シリーズと、4K液晶テレビの「X95J」シリーズ、「X90J」シリーズの4シリーズ13機種

認知特性プロセッサー「XR」は、人の認知特性に基づく分析を行い、映像を高画質化する「XR Picture」と、音も同時に処理する「XR Sound」で構成。「映像の自然な美しさと音の臨場感で、圧倒的な没入感を実現する」とアピールしている。

人間の脳は、状況やストーリーなどから「画面の何に注目すべきか」を無意識に判別している。XRプロセッサーでは独自のアルゴリズムで人と同じような“注視点”を定義し、マッピングして映像処理を行うのが特徴だ。これにより、“人間の脳のような処理”で映像を最適化し、自然な美しさを実現する。音声もステレオ音源を5.1.2chにアップコンバートするサラウンド感の向上と、音の定位感の向上を追求している。

XR搭載モデルを含むすべての機種で、「Google TV」をシステムに採用。従来機種で採用していた「Android TV」と基本的には似ていて、さまざまな動画配信サービスなどが楽しめるだけでなく、レコメンド機能が強化されているのがポイント。テレビ放送チューナーはBS/CS4Kチューナー×3と、地上/BS/110度CSデジタルチューナー×3を備え、4K放送の2番組録画も可能だ(別売のUSB HDDが必要)。HDR方式は、HDR10、HLG、Dolby Visionをサポートする。

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    2021年のBRAVIA新機種は「Google TV」をシステムに採用
    ※画像はイメージです。

PlayStation 5などの次世代ゲーム機との連携を強化しており、X80Jを除く全機種でHDMI 2.1の4K/120fpsのハイフレームレート映像や、コンテンツに応じて画質優先/低レイテンシー優先を自動的に切り替えるALLM(Auto Low Latency Mode)を発売時にサポート。

今後のソフトウェアアップデートで、映像ソースとディスプレイのリフレッシュレートを同期してチラつきを抑制するVRR(Variable Refresh Rate)にも対応予定だ。なお、ロスレス音声やオブジェクトオーディオを伝送できるeARCについては、X80Jを含めて全機種で対応する。

BRAVIA XRモデル専用の新しいコンテンツサービス「BRAVIA CORE」を、同モデル購入者特典として付与。Sony Pictures Entertainment(SPE)とソニーが共同開発したもので、最新のSPEプレミアム/クラシック映画や、通常画角よりも広い映像が楽しめるIMAX Enhancedムービーコレクションの作品をラインナップ。UltraHD Blu-ray同等の品質の映像が最大80Mbpsのストリーミングで楽しめるという。なお、COREは「Center of Real Entertainment」の頭文字を取ったネーミングとのこと。

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    BRAVIA XRモデル専用の新しいコンテンツサービス「BRAVIA CORE」
    ※画像はイメージです。

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4K有機ELテレビ「A90J」/「A80J」シリーズ

「A90J」(MASTER Series)は、「XR OLED コントラスト プロ」により、有機ELパネルの能力を最大限引き出し、従来の有機ELパネルよりも明るく、コントラストの高い映像を追求したモデル。放熱用アルミシートと温度センサーでパネルの温度情報と映像情報を横断的に分析・処理することで、有機ELの画素のWRGB全色同時点灯を実現した。画面サイズは83/65/55V型の3種類をラインナップする。

「A80J」シリーズは「A90J」シリーズと共通する音質機能などを備え、高画質機能として「XR OLED コントラスト」を装備。77/65/55V型の3サイズを展開する。

どちらもXR搭載モデルで、倍速駆動パネル(120Hz対応)を採用。GoogleアシスタントやAmazon Alexa対応デバイスとの連携に対応し、ハンズフリー音声検索も可能だ。

サウンド面では、画面を振動させて高音質を生み出す「Acoustic Surface Audio+」を採用。音声仕様は、A90Jシリーズが2.2ch(出力60W)、A80Jシリーズが2.1ch(30W、77V型のみ50W)となっている。

■A90Jシリーズの想定売価 / 発売時期

  • 83V型「XRJ-83A90J」:110万円前後 / 7月10日
  • 65V型「XRJ-65A90J」:55万円前後 / 5月1日
  • 55V型「XRJ-55A90J」:38万5,000円前後 / 5月1日

■A80Jシリーズの想定売価 / 発売時期

  • 77V型「XRJ-77A80J」:66万円前後 / 6月26日
  • 65V型「XRJ-65A80J」:47万3,000円前後 / 6月12日
  • 55V型「XRJ-55A80J」:30万8,000円前後 / 6月12日

4K液晶テレビ「X95J」/「X90J」シリーズ

「X95J」シリーズは85/75/65V型、「X90J」シリーズは75/65/55/50V型を用意。いずれもXR搭載モデルで、倍速駆動パネル(120Hz対応)を装備し、直下型LED部分駆動に対応。X95Jの85/75V型は、新たに「X-Anti Reflection」と名付けた低反射パネルを採用し、明るい環境下において、暗いシーンが白っぽくなることや映り込みを防ぐという。

サウンド面では、「Acoustic Multi-Audio」を採用し、音声仕様は、X95Jシリーズがマルチアンプ・サブウーファー搭載、X90JシリーズがX-BalancedSpeaker搭載となる。

■X95Jシリーズの想定売価 / 発売時期

  • 85V型「XRJ-85X95J」:60万5,000円前後 / 6月12日
  • 75V型「XRJ-75X95J」:47万3,000円前後 / 6月19日
  • 65V型「XRJ-65X95J」:35万2,000円前後 / 7月31日

■X90Jシリーズの想定売価 / 発売時期

  • 75V型「XRJ-75X90J」:38万5,000円前後 / 5月22日
  • 65V型「XRJ-65X90J」:29万7,000円前後 / 5月1日
  • 55V型「XRJ-55X90J」:26万4,000円前後 / 5月1日
  • 50V型「XRJ-50X90J」:20万9,000円前後 / 4月24日

4K液晶テレビ「X85J」/「X80J」シリーズ

いずれも映像プロセッサー「HDR X1」を搭載した4K液晶テレビ。「X85J」シリーズは75/65/55/50/43V型、「X80J」シリーズは65/55/50/43V型を用意し、X85Jシリーズは倍速駆動パネル(120Hz対応)を採用。サウンド面ではX-Balanced Speakerを搭載する。

■X85Jシリーズの想定売価 / 発売時期

  • 75V型「KJ-75X85J」;33万0,000円前後 / 6月19日
  • 65V型「KJ-65X85J」;25万3,000円前後 / 6月19日
  • 55V型「KJ-55X85J」;19万8,000円前後 / 6月19日
  • 50V型「KJ-50X85J」;176,000円前後 / 6月19日
  • 43V型「KJ-43X85J」;165,000円前後 / 6月19日

■X80Jシリーズの想定売価 / 発売時期

  • 65V型「KJ-65X80J」;15万4,000円前後 / 4月24日
  • 55V型「KJ-55X80J」;12万1,000円前後 / 4月24日
  • 50V型「KJ-50X80J」;10万5,000円前後 / 5月22日
  • 43V型「KJ-43X80J」;92,000円前後 / 5月22日