今回は、ビックカメラ池袋本店でホームセキュリティアイテムの売れ筋を取材しました。

コロナ禍による巣ごもり需要の増大で自宅の防犯を意識する人が多くなった、とさまざまな量販店で耳にします。同店も同様の動きがあり、特にネットワークカメラの人気が高まっているそうです。カメラコーナーを担当する相馬昂季氏は「本格的な防犯カメラより費用も手間も抑えられ、手軽に導入できることから、ファミリー層を中心に注目されています」と教えてくれました。

  • ビックカメラ池袋本店のホームセキュリティ売り場。カメラコーナー担当の相馬昂季氏に解説してもらった

そこで、ネットワークカメラの売れ筋を中心に、ホームセキュリティ売り場のトレンドを見ていきたいと思います。下記の「ホームセキュリティ機器選び、3つのアドバイス」を踏まえ、売れ筋ランキングを追いかけていきましょう。

<ホームセキュリティ機器選び、3つのアドバイス>

  • スマホ連係機能の差は激しい。対応機種の差もあるので、ぜひスマホの持参を。
  • ネットワークカメラは実機で設置の自由度やカメラの画角、首振り機能の有無などをチェックしよう。
  • 子機や固定電話機などを拡張して連係できるアイテムの有無も確認して選びたい。

※本文と写真で掲載している価格は、2021年4月13日14:30時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見てください。

第1位:360度回転が可能な5,000円切りモデル「Tapo C200/R」

一番人気となっていたのは、TP-Linkの「Tapo C200/R」でした。監視エリアに不審者などが映ると連係したスマホに通知し、カメラのライトを自動で照らしたり、暗い室内でもナイトモードでペットの様子などをしっかり録画したりするなど、さまざまなシーンで使えます。水平方向に360度、垂直方向に114度の首振りが可能で、128GBまでのmicroSDカードに録画できます。取材時の価格は4,490円でした。

「ひととおりのことができて5,000円以下で買えることで、安定した人気があります。カメラに搭載しているマイクを通して会話もできますし、アプリと連係して幅広く使えますよ」

  • TP-Link「Tapo C200/R」

同率第2位:充実の赤ちゃん見守り機能で人気「ベビーカメラ KX-HBC200-W」

続く2位には、パナソニックの製品が2つ入りました。ひとつは「ベビーカメラ KX-HBC200-W」。自動追尾機能に加え、おやすみ音や子守歌再生機能など赤ちゃんの見守りに特化した機能を備えていて、200万画素カメラで動画や写真も撮影できます。256GBまでのmicroSDカードに録画でき、取材時の価格は25,230円でした。

「スマホを通した会話はもちろん、子どもの動作や声、室温などでも通知が届く設定にできるので、別の部屋で家事や仕事に集中しているときも安心できます。やはり、子どもの見守り目的で購入される方が多いですね」

  • パナソニック「ベビーカメラ KX-HBC200-W」

同率第2位:ペットが見守れる倒れにくいカメラ「HDペットカメラ KX-HDN215-K」

もうひとつの2位は「HDペットカメラ KX-HDN215-K」です。名称のとおり、ペット向けの見守り機能が充実したモデルで、自動追尾や温度変化の通知機能などを備えています。底面に特殊な吸盤を搭載していて、ペットが体当たりしても倒れにくい構造をしているのが特徴です。取材時の価格は26,400円でした。

「猫や犬がカメラに興味を持ってちょっかいを出しても、多少のことでは倒れません。それでいて、きちんと異常を知らせたり、ペットの様子を捉えてくれたりするので、こちらも指名買いされることが多いですね」

  • パナソニック「HDペットカメラ KX-HDN215-K」

第4位:壁掛けもできる広角レンズモデル「屋内HDカメラ KX-HRC100-K」

4位もパナソニックのカメラがランクインしました。「屋内HDカメラ KX-HRC100-K」で、取材時の価格は12,410円。壁掛け固定もできるスリムなカメラで、首振りや自動追尾機能はないものの、約118度の広角を捉えることができます。玄関や室内などを定点観測するのに向いた仕様といえるでしょう。

「ベビーカメラやHDペットカメラと違い、こちらは防犯目的で購入する人が多い印象があります。内蔵マイクとスマホを使ってコミュニケーションも取れますし、ご家庭の事情に合わせて柔軟に役割を調整できるのも魅力です」

  • パナソニック「屋内HDカメラ KX-HRC100-K」

ネットワークカメラの売れ筋は、以上の4モデルが抜きん出ているとのことです。

はみ出し情報…多機能ドアホンやワイヤレスチャイムも人気上昇中

それ以外のジャンルで売れ行きが伸びているのがドアホンです。「古いドアホンをスマホと連係できる多機能タイプに交換したい、という人が増えています。子どもが帰宅したときに、職場にいる両親がそれを確認できるといったメリットがあります。最初の緊急事態宣言が発出されたころから安定して伸びていますね」

なかでも人気があるのは、パナソニックの「テレビドアホン VL-SWD505KF」とのこと。連係したスマホで玄関子機越しに会話できるほか、親機(モニターつきドアホン)を使えばビデオ通話もできます。取材時の価格は49,550円でした。

  • パナソニック「テレビドアホン VL-SWD505KF」

玄関周りでは、ワイヤレスチャイムも売れています。玄関ドアが開閉されると室内のチャイムが自動で鳴る仕組みで、誰かが外出したり、不審者が侵入したりしたときに気づけます。「自宅で仕事に集中するために必要だ、という声をいただいています。工事不要で導入できるので、割と気軽に試せますね」

人気があるのは、ELPAのワイヤレスチャイムシリーズです。受信器とドアセンサーのセット「EWS-S5034」の取材時の価格は6,080円でした。

  • ELPA「ワイヤレスチャイム EWS-S5034」