Samsung Electronicsの半導体とディスプレイ事業を担当するDS(デバイスドリューションズ)事業部門が、EVサプライヤのTeslaとLEDヘッドランプの大型供給契約を結んだと韓国メディアのBusiness Koreaが報じている。
Samsungは2015年に将来の成長エンジンとして車載エレクトロニクス事業への参入を表明したが、今回の取引は同事業最大の成果だという。Samsungの故・李健熙会長は、以前、同社の新たな成長エンジンのトップ5の1つにLED事業を選んだが、中国企業の価格競争と過剰生産により、長年にわたる損失が続き、LED事業からの撤退の噂が広まっていただけに、今回の契約に伴う同事業の巻き返しに韓国半導体業界は注目しているという。
市場調査会社の台湾TrendForceによると、Samsungは車載LED市場で、2019年、2020年ともにシェア2%台で、売上高ランキングでも7位に甘んじている。
またSamsungは、3月にもTeslaやGoogleの親会社であるAlphabetから次世代自動運転車用SoCの開発・製造を委託された模様とも韓国メディアが報じているほか、車載半導体事業の強化に向けNXP Semiconductors、Texas Instruments、ルネサス エレクトロニクスのいずれかの買収を検討しているとも伝えられている。
今後もSamsungの自動車分野への事業拡大は続くものとみられる。