「連絡先」は、iOSに標準装備されている中でも特に利用頻度の高いアプリです。電話番号や住所、メールアドレスといった人と連絡をとるときの基本情報を登録しておけば、いつでもかんたんに取り出すことができます。「電話」や「メール」などのアプリと連携して機能するため、利用経験がないiPhoneユーザはいないのではないでしょうか。

その連絡先アプリには、「メモ」という空欄が用意されています。連絡先アプリにおけるデータ形式の決まりがない領域、一種のフリーエリアですが、これを利用しない手はありません。なぜなら、このメモ欄はSpotlight検索の対象とされているからです。

Spotlight検索とは、ホーム画面の適当な位置を下方向へフリックすると現れるバーを利用する検索機能のことで、メールやメモ、カレンダーなど多くのアプリを対象に一括サーチを実行できます。どのアプリに記録したか記憶が定かでない場合、Spotlight検索を使えばアプリごと所在地を調べてくれるのです。

たとえば、連絡先に登録した人物のメモ欄に、その人の出身地方(東北、関東など)を入力している場合、「関東」などと検索すると、該当する人物誰か1人がヒットします。検索結果画面の下部に表示される「Appで検索」欄にある「"連絡先で検索"」をタップすれば、該当者全員を検索することもできます。

このしくみを応用すれば、連絡先アプリにはフォーマットが用意されていない項目、たとえば出身校や部活、会社の所属部署や役職、趣味や見た目の特長といった情報をもとに、探したい人物をかんたんに絞り込むことが可能になります。連絡先アプリに登録した人物が数百人以上いる場合は、メモ欄を活用すればもっと探しやすくなるはずです。

なお、iOS 13以降、メモ欄の情報はサードパーティ製アプリから参照できなくなっています。相手に関する微妙な情報を書き込んでいても、何かのはずみで漏れ出てしまう心配はありませんので、念のため。

  • 連絡先アプリの「メモ」欄、こう使おう